今季から取り組む新システムとローテーションの試行錯誤
エルネスト・バルベルデが苦労しています。
シーズン終盤に息切れした昨季の反省を踏まえてローテーションを行うものの、控え組の選手たちが上手くフィットしない。最終的に鉄板イレブンの力を借りても勝点を取りこぼし、警告ランプが点きそうな2018年初秋のバルベルデバルサです。
煽り好きなメディアは、そろそろ点火寸前。
トッテナム戦(@ウェンブリー)も落とせば、いよいよ騒がしくなり始めるのは間違いなく、チームへのプレッシャーは日ごとに重たくなっています。言うなればそれもメディアの仕事のひとつ。
でもね、ここはもうちょっと我慢すべき時です。
バルベルデは今、クレの要望に応えるべく、ロマンである4-3-3に挑戦しているわけですから。
そのカギはアルトゥールにあると考えます。
先発とベンチの差をなくすための補強
2018年夏のバルサの補強方針は、先発を張れる一線級の選手を補強し、レギュラーとベンチの実力差をなくすことにありました。
そこで新規契約したのがアルトゥール・メロ、クレメン・ラングレ、アルトゥロ・ビダル。唯一マルコムは将来への投資の意味合いが強く、まずはウスマン・デンベレの刺激になればいいという狙いでしょう。
しかし新人がバルサスタイルに馴染むには、時間が必要。
開幕当初、エルネスト・バルベルデは昨季のメンバーを中心に起用しラ・リーガでの勝点を確保してきました(第1節~第3節)。
そしてチャンピオンズが開幕し、過密日程になる9月からいよいよ控え組の起用(ローテーション)が実施されていくわけですが・・・
残念なことにここまでは結果が出ていない。
監督の起用法がマズいとか、選手の出来がいまいちとか理由は一様ではないにせよ、成功したねという例はまだ出ていません。
似たパターンを繰り返した4試合
ローテーションが行われたラ・リーガ4試合を見てみると、こんな具合でした。
■リーガ第4節 レアル・ソシエダ戦(アノエタ)の場合
この試合は、先発をいじりすぎた。
FIFAウイーク明けとはいえ、インテリオールをセルジ・ロベルトとラフィーニャにしてラキティッチがピボーテ+右ラテラルがセメドでチームは機能不全に。
(後半最初にセメドとラフィーニャを下げてコウチーニョとブスケツ投入で逆転勝利)
■リーガ第5節 ジローナ戦(カンプノウ)の場合
不運成分が多め。
新加入選手3人(ラングレ、ビダル、アルトゥール)を先発起用。ビダルのアシストによるメッシの先制点も決まり、負ける気のしない展開だったところが、VARの介入によるラングレ退場で一変してしまった。
(リードされた後半にコウチーニョとラキティッチを投入し、どうにか同点で終了)
■リーガ第6節 レガネス戦(ブタルケ)の場合
気の抜けた後半に自滅。
ジョルディ・アルバとルイス・スアレスを休ませ、ベルマーレンとムニールを先発起用。その他はベストメンバー。後半は特にチーム全体が悪かったとはいえ、ベルマーレンとムニールも期待されたレベルにはなかった。
(逆転を喫し、結局アルバとスアレスを投入)
■リーガ第7節 アスレティック戦(カンプノウ)の場合
勇気はあったが、効果は・・・。
次に待つタフな一週間のために、リズムを作るセルヒオ・ブスケツと攻撃の核であるレオ・メッシを温存。しかし期待されたコウチーニョとルイス・スアレスが決定機を仕留められず、あっさり失点して不穏に。
(後半にセルヒオとレオを投入。1点返し、同点で終えるのが精一杯)
ラングレが退場になったことでオジャンになったジローナ戦、これがもったいなかった。
この試合をふつうに快勝していれば。
新システムの習熟と控え選手の強化
この4試合の特徴は、なんだかんだでバルサが相手チームにリードを許し、逆転のために先発組を投入せざるを得なくなっていることです。判を押したように失敗のパターンが似ている。
×守備に問題があり、あっさり失点。
×攻撃にズレがあり、相手の守備陣形を崩しきれない。
その背景にはバルベルデが4-3-3のロマンも追求していることがあります。
4-3-3を機能させるために必要なコンパクトで連動するラインや、正確なパスワーク、オートマティック性はまだまだ発展途上で、システムの習熟と最適な選手選びにテクニコは苦労している。
これに加えて控え選手たちの強化もしようとすれば、しんどいでしょう。
固定メンバーを通せば「ローテーションを何故しない」と批判され、すればしたで「機能しない」と批判される。スペインメディアといえど、わりと短絡的です。
MSNのカウンター頼みだったルイス・エンリケの4-3-3よりは、バルサらしさを出そうという意図はうかがえますし、良いつなぎや良い崩しができている場面もある。
もやもやする気持ちはあるにせよ、今しばらく待つべきであろうと考えます。
(ローテーションで入れ替える人数は、もう少し抑えてもよいけれど)
カギとなるアルトゥール
アスレティック戦直後、SPORTのルイス・マスカロ副編集長はキレ気味に「こんなのバルサではない!」と吠えて嘆いていました。ボールタッチもなく、コンビネーションによる崩しもなく、攻撃は個人のひらめき頼みだと。
このバルサらしさを取り戻すためのカギとなる選手、それはやはりアルトゥール・メロです。
レオ・メッシが、「彼はチャビに似ている」「入団して間もないのにバルサのスタイルを理解している」と称賛したセントロカンピスタ。
いまの4-3-3はまだバルベルデのものとなっておらず、借り物感が残っていますが、これを我が物としていくためのカギがアルトゥールではないかと。
リーガでの守備方法、バルサの守備の約束事を習得すればバルベルデはもっとアルトゥールを起用するでしょうから、それでもさっぱりならば頭を抱えようかと思います。そこまでは強がりたい。
2005/06シーズン以来となるリーガ第7節での9失点だそうですが、当時は10失点での6位からリーガとチャンピオンズの二冠を達成しているもんね、と強がってみます。
ここで4-4-2に戻してしまうのは残念至極なので、どうにか踏ん張れバルベルデ。
勝点で去年のマドリーのようにならなければ、シーズン後半勝負で勝てると信じてます。
このニュースのまとめ
- ・ローテーションが機能してない4試合
- ・4-3-3で試行錯誤中
- ・アルトゥールが出られるようになれば
- ・シーズン前半は我慢の時
コメント
正直、今のスタイルはバルベルデの本領ではないと思いますが、
チームがこうと決めたからには見守るしかありません。
首位維持とはいえタイトルのことは当面忘れられたらと思います。