バルサをバルサらしくプレーさせ、新たなチャビとなる可能性を示した背番号8
アルトゥール・メロが、バルベルデバルサの起爆剤になるかもしれません。チャンピオンズ・トッテナム戦で先発起用されたブラジル人セントロカンピスタは、まるでカンテラ育ちの選手であるかのようにボールを保持し、チームメイトへとパスを供給。チャビを思い出させるプレーでバルセロニスタをにんまりとさせました。
当たったバルベルデの賭け
バルサが苦手としているチャンピオンズの敵地試合、そしてこのところは特に守備が不安定になっていることから、ウェンブリーでのトッテナム戦はウスマン・デンベレをベンチに置く4-4-2にし、アルトゥロ・ビダルが先発するんじゃないかと予想されていました。
しかしエルネスト・バルベルデはボール保持に秀でているアルトゥールを選択。
前日会見にてシステム変更を訊ねられ「私は自分のチームが試合を支配するのが好きだ」と語っていたチングリなのでヒントは出していたわけですが、アルトゥール先発は嬉しい驚きでした。
そして、その賭けは成功します。
ボールをコントロールし、能動的にポゼッションするバルサはバルセロニスタが望んでいたバルサでしたし、チームバランスも向上。明らかにそれに貢献していたのがアルトゥールだったことで、彼の株はいまクレ界隈で急上昇です。
アルトゥールがバルサらしさを取り戻すためのカギになると言っていただけに、これは嬉しい。
チャビを思い出させるプレー
欧州初挑戦のアルトゥールにとって、英国チームの屈強なフィジカルは不慣れだと思います。
しかしブラジレーニョはセルヒオ・ブスケツ、イバン・ラキティッチらと適切な距離を測りながら、逃げることなく上手にボールを隠してパスを展開。
そのボールの持ち方がチャビ・エルナンデスを彷彿とさせることが、クレの期待感を大きく上げています。
チャビターンの切れ味には当然まだ及ばないものの、相手の圧力をカタツムリターンで巧みにかわして仲間につなげるところは、チャビ。ボールを受けるために上手くポジションを取るところもそうです。
バルベルデは求めていた最適解を発見したかもしれません。
ちなみにUEFA.comのデータによると、アルトゥールは75本のパスを試みて68本が成功(91%)、最もつなげた選手はレオ・メッシ(13回)とコウチーニョ(10回)でした。
もっと先発で見たい
前方へのパスが5本ほどだったのでこれを増やしていくことと、ペナルティエリアへの侵入がないので時々でも飛び出すようになっていけば、アルトゥールはさらに素晴しいインテリオールとなる。
チャビとイニエスタが去り、バルサスタイルのフットボールができずに苦しんでいるこのタイミングで、ラ・マシアから遙か遠く離れたブラジルからアルトゥールが登場してくるのも奇妙な運命みたいなものかもしれません。
もっとプレーするだけの価値があることを彼はウェンブリーで示しましたし、次はリーガの中堅~上位チームでどれだけやれるかをみたいので、週末のメスタージャでも是非起用をお願いしたいところです。
ただ、それによって割を食うのは火薬含みのウスマン・デンベレやアルトゥロ・ビダルになり、また別タイプの騒動の種が出てくるのでチングリさんも悩ましい。ビッグクラブの監督ならみんな直面することですけれどね。
バルサが原点回帰するための光明が見えてきたことは喜ばしいかぎり。
まずはアルトゥールがここぞという瞬間に理想的な舞台で力量を示したことを祝うとしましょう。
明日は話題が不足しがちな金曜日ですし、各紙の主役はアルトゥールで決まりかな。
このニュースのまとめ
- ・トッテナム戦でアルトゥールを先発させたバルベルデ
- ・バルサのスタイル論議がなされるなかでの英断
- ・アルトゥールのプレーは上々、クレ絶賛
- ・バルサ“復活”のカギとなりそう
コメント
アルトゥールは素晴らしかったですね!
久しぶりにインサイドでのショートパスが繋がりましたね!
Forca Barca!!