マルコムが去ることでカンテラーノのチャンスは拡大する
連日報じられるネイマール、クラブは本当に獲ろうとしているのだろうか
昨季、ローマから“奪う”かたちで獲得したものの、結局は1年で売ることになりそうなのがマルコムです。売ることを覚えた青えんじ組。もし4,500万ユーロのオファーが届けば、バルサは彼を快く手放すことでしょう。複数のクラブがマルコムに関心を抱き、特にゼニト行きが濃厚といわれます。
ゼニト移籍で合意目前
各メディアでは、マルコムのゼニト移籍が確実視されています。
ロシアクラブがバルサの希望額(4,000万+変動額500万ユーロ)に近いオファーを出したそうで、クラブ間合意はもう間もないようです。
欧州のビッグクラブでプレーする選手がロシア行き、となると「都落ち」感がしますが、SPORTの報じるところではマルコムは「プレミアリーグの競争力よりもロシアルーブルを優先した」ってことなので、ウィンウィンか。
同紙によるとゼニトはマルコムに年給600万ユーロ(!)をオファーしてるそうです。
600万ユーロといえば、2年前のマドリーがムバッペに提示したらしい額で、今年アトレティコに加わったジョアン・フェリックスの推定給料額ですから、若手のエース級。他のクラブでは出せません。
どうやら今季はチャンピオンズの出場権も得ているゼニトですし、本人納得のロシア行きならバッチリか。
それでも、もし去年すんなりローマに行っていたらどうだったろうな、とは考えたりもします。フットボール選手の未来はどう転ぶか分からない。白いユニを選んだ彼もどうなるやら。
モヤッとするものもある
このオペレーションには、すっきりしない感情もあります。
たしかに、売り下手よりは売り上手の方がずっと良いです。
三十路を超えた選手を獲得し、2-3年後にほぼ無料で放出するよりも、若手と契約して試し、ダメだった場合でも支払ったより多いお金と引き替えに送り出せるほうがずっと良い。
しかしここ最近のバルサの売り買いに、なんかモヤッとするのはなんでしょう。このマルコムとか、ジェリー・ミナとか。
監督が望んでもいないのに契約し、案の定使われないのですぐに売る、そして自分たちはビジネスが上手くなった、なんてほくそ笑んでいそうな感じがするからでしょうか。
カルラス・ペレスには追い風
マルコムが抜けることで、追い風が吹きそうな感じがするのはカルラス・ペレスです。
日本ツアーではチェルシー戦とヴィッセル神戸戦のそれぞれ後半に出場し、神戸では2得点の活躍で一躍注目を集めるようになったバルサBのエストレーモ。
ポジションを同じくするマルコムが去ることで、マルコムが手にしていた程度の出場機会はバルベルデから与えられるかもしれません。1月にバルサBでハットトリックを決めた際など、「マルコムを苦しい立場にする」と言われていたペレスですし。
バルサB監督のガルシア・ピミエンタ曰く、「右サイドから、左足の得点で仕上げられる選手。左サイドでもピッチを開くのが上手く、良いセンタリングを入れる」「大きな未来のある選手」。
プレシーズンマッチの初戦、よりコンディションの優れるチェルシー選手を相手に躊躇なく立ち向かい、決定的シュートも放っていましたし、育てていけばペップ時代のペドロのようになれる若者だと思います。
というか、2018年夏に退団目前のところを引き留め、契約解除金を1億ユーロに設定した選手なんだから、育てないでどうするのかと。
(2018/19シーズンは怪我で出遅れながらも、9得点4アシストでバルサBのチーム得点王)
今日も続くよネイマール話
そして今日もまたバルサ系メディアが情報提供に忙しいネイマール Jr です。
SPORTが特に熱心に、連日ブラジレーニョを表紙にしているこの夏。しかしバルセロナが本当に本気で獲得に向かっているのか・・・ という疑問はあります。
ジュゼップ・マリア・バルトメウ会長は二度も「デンベレの方がネイマールより上」と公言しているし、アントワン・グリースマン獲得にだいぶ努力した(資金全額を用意できず、銀行の貸し付けを利用している)ことでキャッシュはない。
ネイマールまで獲ろうとすれば “奇策”を用いるしかなく、そこまでして、財政を危険にし、バルセロニズモの分断も生みそうな危険選手を獲得する必要性があると理事会が考えているのか、疑問なのです。
カルラス・ペレスの話に戻ると、フットボル選手としての実力は家出王子のほうが上であっても、ペドロのような存在にはなれるであろうカンテラーノに賭けるほうがなにかと良い具合に収まると思うんですがね。
もし、これからのプレシーズンマッチで再びカルラス・ペレスが良いパフォーマンスを見せるようであれば、彼に賭けることにクレ世論も反対しないでしょう。
ということでガンペル杯、ならびにUSA遠征でのナポリ戦ではペレスに大いに期待します。
そしてマルコムはロシアであれどこであれ、幸運あれ。
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