成長を続けるため、ドルトムント行きを快諾。
フットボル選手が所属するクラブを去ろうかと考える理由は、幾つかあります。1:ビッグクラブから誘いがあったので、ステップアップのため。2:今のチームでは希望するだけの出場機会が得られそうにないから。3:構想外になっている。4:新しいチャレンジがしたい。5:クラブに愛想が尽きた、6:代理人の陰謀、などなど。今夏バルサを離れる選手では、ダニ・アルベスが4番、サンドロが3番、バルトラが2番というところでしょう。ドルトムントで新生活を始めるバルトラはこの数日間、幾つかのメディアで“人生のクラブ”を去ることにした理由を明かしています。
レンタル移籍はイヤだった
マルク・バルトラがまずバルサ退団の理由を明かしたのは10日夜、ラジオ局RAC1の番組 Al Primer Toc のインタビューでした。バルセロナは彼と契約延長し、そのうえで他クラブへ貸し出す意向だったとされますが、そもそもこのレンタル案が希望にそぐわない、とセントラルは言います。
「去年からすでにレンタルの可能性はあったんだけれど、僕はいつもそれを拒んでたんだ。だってバルサに残ることが僕の意思だったからね。レンタルを考えたことは一度もなかったよ。僕が望んだのは出場時間を手にすることだった。でもそれはバルサでは無理なように思えた。自分が戦力に数えられていないことが分かり、すごく難しかった瞬間を幾つか経験した後、僕は成長を続けるために退団することを決断した」
「僕はタタ監督の時には30試合以上に出場していたけど、ここ最近の2年間の出場時間は減ってしまった」
「僕は自分がどこにいるのかを承知していたし、全てのことに敬意を払っていたから、最後の瞬間までトライをしていったよ。全力でトレーニングして、試合に出れば任務を全うする。僕はやるべきことをやった。だから頭を上げてバルサを去るんだ。決めるのは監督であって、監督には監督の優先順位があるさ」
クレとしても理解に苦しむセントラルとしての序列の低さが、バルトラの気持ちをドルトムントでの挑戦に向かわせたことが伝わります。しかしルーチョは、バルトラのなにがそんなに物足りなかったのでしょうか。デポルティボ戦の前日会見では、「他の選手ならタオルを投げる状況で、彼は決して諦めなかった。出場時間を手にするに相応しい選手」と称えてましたが。
バルサやエンリケの悪口は言わない
そして13日のSPORT紙にも、マルク・バルトラのインタビュー記事が掲載されてまして、若虎は心のクラブを去るに至った経緯を明らかにしています。こちらの方が、さらに一歩踏み込んだコメント内容です。「全てがあれよあれよと進んでいったんだ。ドルトムントからのオファーが届いてすぐ、僕らはその内容がとても良いと評価したし、僕の胸には希望が満ちたよ。これは僕にとって大きな挑戦、大きな一歩だったけど、シーズンがああいうことだったから、多かれ少なかれ、起こるであろうことは想像していたね」
「バルサにいた時、僕はいつもレンタルは好きじゃないと言っていた。誰のものでもない場所にいる、そういうものだからね。もし僕がある場所を離れるなら、真剣に、誠実に、あらゆるパワーと一緒に移っていくよ。クラブは僕がレンタルを好んでないことを知っていた。大事なのはドルトムントの信頼が、僕に特別な希望を持たせたことさ」
「監督とは話してない。事実の方が言葉よりもずっとハッキリしているわけだからね。僕は決して、バルサやルイス・エンリケを悪く言ったりはしないよ。過去の自分があって、今の自分がいるんだ。僕は黄金時代のクラブの一員となって、たくさんのタイトルを勝ち取った。良いことがあり、悪いこともあったから、今のように大人になれた」
「僕は生まれた時からクレだし、色々と経験をしたことで、クレ度はさらにアップしたよ。まあいずれにせよ、僕はたくさんのチームメイトや友人たち、それに僕をとても評価してくれたファンを残してバルサを離れる。自分がサポートされていると感じていたし、それが何より価値あることだよ」
バルトラはまたこのSPORTのインタビューでも、「やれることは全部やったから、上を向いてここを去る」と強調しています。
この真っ直ぐで誠実で、情熱も感じさせるコメントを見るにつけ、ピッチではバルサの守備の要となってクレを熱くさせ、記者会見では「さすがマルク、いつもええこと言いますなぁ」とファンを唸らせるカピタンバルトラを見たかったと強く思います。残念なり。カンテラーノがバルサでレギュラーになる難しさは分かっていても、このもやもやする気持ちはしばらく晴れないことでしょう。。
マスチェラーノまで続く…?
そしてもやもやを増幅させるかもしれない、ハビエル・マスチェラーノが理事会の口約束に辟易していて、4ヶ月前からすでにクラブに今季限りで退団する旨を伝えていると報じたSPORTの件、、、なんでしょうかね、このドブレーテの喜びもさっさと無くなり、来季への不安が支配的なこのバルサ上空の空模様は。“ネイマール・ケース”でも揉めてますし、なにかとごちゃごちゃした夏がクレを待っている!ああなんてヤな感じ。関心を希望へと向けさせる“補強爆弾”も7月1日までは使えないようですし、しばらくはこんな梅雨空のような具合でいきそうです。
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