6月が終わる･･･ 売って、売って、売りたい理事会：アルトゥールは8,000万ユーロ

リーガ優勝争いが続く中で、迎える6月30日の決算日
バルサはアルトゥールを売り、2019/20の収入にしたい

気が付けば、6月が終わりに近づいています。例年であればクラブシーズンは終了し、新年度に向けて移籍市場が大いに賑わっている頃。欧州クラブでは6月末がシーズンの区切り・決算となるので、移籍オペレーションを急いだり、敢えて7月1日を待ったり･･･といろいろ調整される時期です。

そして2019/20シーズンは欧州クラブがコロナウイルスCOVID-19による大幅収入減に見舞われ、FCバルセロナも例外ではない。バルサは予想収入よりも1億5,000万ユーロ以上の減収だそうです。クラブは30日（決算）までに収入を必要としており、複数選手の権利売却によってどうにか帳尻を合わせようと必死になっている様子。アルトゥールの移籍成立を急ぎます。

シーズン予算

FCバルセロナが「未来の中盤におけるキープレーヤー」と言われ23歳のアルトゥール･メロを手放し、30歳のミラレム･ピアニッチと交換しようとする理由。これはフットボール的なものより、財政的な事情からでしょう。

僕は財政や会計については不勉強なので、不明確なことしか言えないのですが、2019/20シーズンのクラブ予算で気になる項目があります。

バルサが2019年9月下旬に発表した予算では、収入を10億4,700万ユーロとし、2015年選挙で掲げた10億ユーロの目標を1年早く達成できるだろうと胸を張っていたわけですが、その収入の11.8％にあたる1億2,400万ユーロを「選手移籍＋レンタル」で計上しているんですね。
シーズン当初から、1億2,400万ユーロ分は選手を売ると決めてあるわけです。

あとはクラブ規約によって収支におけるEBITDA（イービットディーエー）比率に制限を設けていて、数値がある水準を超えてしまうと会長選挙を行わなければならない点。
予算発表時はずいぶんと余裕があるとこちらも胸を張っていたのですが、COVID-19で危なくなったのかもしれません。これは自信ない。選挙はともかく、収入は立てたいでしょう。

8,000万ユーロありき

報じられているニュースを見ると、バルサはアルトゥールの価値を8,000万ユーロと見積もり、7,000万ユーロの値が付いたピアニッチ＋差額1,000万ユーロと交換トレードになる模様です。
ただし名目上はトレードではなく「通常の移籍」。1年前のネト⇔シレセンのような。

ピアニッチの額を見た感じ、アルトゥールの8,000万ユーロありきですかね。8,000万ユーロの収入は絶対に計上したい感。残りはトディボ、ククレリャ、カルラス･ペレス、ワゲあたりの買取オプションをかき集めてなんとかする。もしくはジュニオル。

ピアニッチは結構ですので現金ください、と言いたいですが、キャッシュでアルトゥールに8,000万ユーロなんて出せるクラブはないし、ピアニッチと別になにかあるユーベで落ち着いたか。
会長選挙まであと1年、待ち遠しくてなりません。くたばれ現理事会。

見当違いだよ、ということであればご指摘くださいませませ。

追記。アルトゥールは7,000万ユーロで算出かもしれない。

アルトゥール本人も移籍で合意か

そしてバルサとユベントスがアルトゥール移籍に関してクラブ間で基本合意をしたというニュースに続き、選手本人もユーベと基本合意したとの続報が届いています。
バルサ一筋を主張していたアルトゥールでしたが、バルサでは確立できていない先発のポジションを手にできそうなことと、経済面で大きな年収増になることで説得に応じた云々です。

もうそういうことなら、残念ですが仕方なし･･･。何度も残留を求めたアルトゥールに非はなく、彼をドナドナ要員にしたクラブに落胆もしていることでしょう。
チャビがいなくなって慌てふためき、ベラッティ、セリ、それでアルトゥールへと至った流れを思い出すと萎えますが、バルサのインテリオールは結局カンテラーノが最適だから、と考えることにする。数年後になるとは思いますが、生え抜きが育ってくることを期待します。モンチュ、頼む。ピアニッチは･･･略