もしぺドリ・ゴンサレスの離脱がなければ、バルサの2021/22シーズンはまた違ったものとなっていたのは間違いありません。彼がプレーをした時のチャビチームは別物だっただけに、重要局面での再負傷が残念でならず。その分チームを手助けできなかったとの思いも強いでしょうし、来季へとかける意気込みは並々ならぬものがあるでしょう。クラブはそんなぺドリに背番号「8」を申し出るという。入団3年目にしてリーダーの一人を任されるセントロカンピスタです。
別格の存在感
2021/22シーズンはFCバルセロナにおけるぺドリ・ゴンサレスの重要性が際立ったシーズンでした。前半は前季の無理が祟って棒に振り、後半は彼の復帰とともにチームも浮上。しかしハムストリングスが悲鳴を上げて戦列を離脱すると、チームもあれよあれよと調子を落とし、タイトルへの希望も消滅しました。
ぺドリが復帰したラ・リーガ第22節からの10試合は9勝1分で絶好調だったバルサが、彼がいなくなった第32節以降は4勝1分3敗と急ブレーキがかかり、内容的にも塩試合だらけに。ヨーロッパリーグ準々決勝でもフランクフルトに完敗しまして、不在による存在感が示されたのでした。
その存在感の大きさは、わずか22試合の出場にもかかわらず、バルサファンが選ぶシーズンMVPに輝いたことからも分かる(公式サイトでの企画で22,000票のうち6,500票を獲得)。それだけぺドリは圧倒的でした。
プレシーズンへ向けて
チームが重要な瞬間を迎える4月に負傷離脱し、手助けをできなかった。これはぺドリにとって痛恨だったはずで、同じ失敗を繰り返してはなるものかと闘志を燃やし、プレシーズンに向けた準備に励んでいることでしょう。
冬にはカタールでのムンディアルも控えています。
望まざる戦線離脱とはなりましたが、4月からリハビリに取り組んでいるぺドリは、充電完了かつパワーアップした状態で夏を迎えることになります。
昨日は各SNSにウェイトトレーニング動画を投稿しており、それだけ感触が良いのだと思う。怪我さえなければリーダーとしてチームを牽引する力があることは春に示されていますし、その彼をバルサは必要としています。
そんなぺドリに対して、クラブは背番号「8」を提供する予定だと言われます。ダニ・アルベスの退団によって空きとなった、あのアンドレス・イニエスタの8番を、いよいよ“正統後継者”であるぺドリが引き継ぐ。スポーツ面において象徴的なだけでなく、シャツの売り上げにも貢献することでしょう。
チャビからより深く指導を受けるぺドリが、さらに進化していく姿は2022/23シーズンの楽しみの一つです。
フレンキーはまだ去就が不確定だけれど、契約更新目前らしいガビとぺドリが作り上げていくバルサのフットボールに期待したい。プレシーズン開始は7月4日です。
英 The Gardian紙の取材に対し、バルサは勝ち方にも拘らなければならないと強調したセントロカンピスタ。「何であれ勝てば良いクラブもあるけれど、バルセロナが望むのはボールを保持したプレーで、得点機を作って勝つことだからね。僕もそのフットボルが好きだよ」「バルサ以外では、僕はもっと苦労することだろう」
“第2のぺドリ”を期待される新星パブロ・トーレ
ところで、2022/23シーズンは“第2のぺドリ”になることを期待させる新星パブロ・トーレ(19)にも期待が集まっています。攻撃的な中盤の選手です。
特筆すべきは、フィリアル(Bチーム)契約なのにカンプノウで入団プレゼンテーションが行われた点。これはかつて例がないほどの破格の扱いですし、ぺドリに続く存在になってほしいとのクラブの期待の大きさが表れています。
プレシーズンをファーストチームで行うのはもちろんのこと、その後もスカッドに残ると予想される。交渉に際してはチャビ本人からのビデオ電話もあったそうで、試す気は満々でしょう。監督の信頼を勝ち取り、希望に飢えているクレの光となってほしいですよね。
ニコは強力なライバルが加入するので正念場です。
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