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ピケはもう先発ではない:契約更新セルジら、カピタンズに逆風強まる

怪我やピッチ外の雑事から、セントラルのプレー水準低下を問題視している監督
一方でジェリは全力で信頼を勝ち取ると誓った様子

2022年夏は、カピタンたちにとって厳しい夏となりそうです。金庫番副会長エドゥアルド・ロメウがスポーツ経費を大幅削減したいと改めて強調したことで、高級取りのカピタンたちがその先頭に立つべきと圧力が強まり。私生活が騒がしいピケに関してはチャビの信頼も低下したと伝えられ、少なくとも先発扱いではなくなる旨が監督から直接告げられた模様です。

監督からの先発外通告

私生活の話題でバルサ界隈を騒がせたジェラール・ピケ(35)に、新たなニュースが登場しました。それはチャビ・エルナンデス監督が2週間前にピケと個人面談をし、彼を来季の先発選手としては考えてない旨が伝えられた、というのです。

状況は異なりますが、ペップ・グァルディオラがバルサ監督となった2008年夏にロナウジーニョデコ、そしてエトーの3人を戦力外宣言したあの出来事を思い出させるニュースです。ピケ(と彼を筆頭とする“聖なる牛たち”)にもそういう話が出るようになってきました。

ピケが抱える問題はいくつかあります。
怪我によって年間を通しての稼働が期待できない。高給。そしてビジネスに熱心すぎて、本職であるフットボルに専念できているのか疑問がある。スポーツ外のことで騒がしすぎる。

2021/22シーズンのピケは出場していれば守備の要として活躍していましたし、身体が悲鳴をあげていた終盤に、文字どおり粉骨砕身で試合に出続けたあの頑張りは評価されるべきでしょう。
しかし年間を通じて“柱”になれる選手かというと、現状では厳しい。チャビは若くて強靭なセントラルを欲しており(クンデ獲得を要請)、その辺りもピケに直接伝えられたようです。辛い事だけれどもジェリ、もうキミは私の要求に耐えることは出来ないだろうと。

カピタンズへの逆風

お金の話になりますが、、5月末あたりから、“聖なる牛たち”に対しての風当たりが強まる状況は予想されていました。L’Esportiu紙におけるジョアン・ラポルタ会長によるロッカールームへの「ドラスティックな決断」予告。ここで彼は、サラリーを減らすためには激しい手段に訴えることになるだろう、と高給選手との戦いを示唆しています。

そして先週からエドゥアルド・ロメウ副会長が、スポーツ経費を1億6,000万ユーロ削減したいと繰り返している。バルサのスポーツ経費は「異常に膨張した」5億6,000万ユーロで、マドリーが4億ユーロだから、1億6,000万ユーロ近くを減らすべきだとの理論は説得力を持っています。

ということで、こすり倒したフレンキー・デヨング売却話は一旦脇へと置かれ、カピタンズの給与削減が一番ホットな話題になっている6月中旬。中でもピケは人気者なので、しばらくはこの件で議論がなされていくでしょう。

またスポーツ的には、ピケへの先発外宣告はロッカールームに対する注意喚起でもあります。あのピケもすでに聖域ではない。監督の信頼を得たければプロフェッショナル精神全開でいくべし、と。
ラポルタはシーズン終了後、「チームの姿勢に落胆した。このチームにはリーダーシップがなかった」と選手たちを批判しており、チャビピケへのメッセージは会長の怒りを受けてのものとも取れます。バルサを勝者のチームに戻すべく、チャビも必死でしょう。

集中を誓ったピケ

チャビによる先発外宣告に対して、ピケからは、先発を取るために戦い続けるとの宣言がなされたと伝えられています。

どうやらチャビピケの私生活での騒動(ビジネス絡みやシャキラとの離縁)がフットボルに悪影響を及ぼすと懸念し、100%を出せないのであればチームの役に立たないと告げているのですが、ピケチャビが間違っていると証明するべく、全力で挑戦する構えとのことで(MD)。
なんというか、来季が彼のバルサ最終年となるフラグが立っているようには感じますかね。

クラブへの多大な貢献をしてきたピケは、自ら進退を決断する権利を勝ち取った数少ない選手の一人です。自分がバルサでやれると信じる限り、挑戦することが許される。自分がもう水準を満たせないと感じれば、惜しまれつつも去る道を選べる・・・。

でもそれは、クラブにもっと余裕があった時期のことのようにも思います。今はより潔く退く生き方を求められる感。特にラ・リーガで最も高級取りだという選手には厳しくなります。
誰よりもその権利を勝ち取ったはずのレオ・メッシが、あのように裏門から去る羽目になったりもしてますしね。。。

ピケには“ブーメラン”も返ってきます。
2020年8月のバイエルン戦2-8の悪夢の後の言葉が代表的で、「絶対に必要な存在は誰もいないさ。もし新しい血が必要で、この流れを変えないといけないなら、まず僕が去ることを申し出るよ。今の僕らはどん底に落ちているからね」とセントラルは語っている。
今後はこれまで以上にその実践を求められていくことになるでしょう。クラブは経済的に窮地にあり、現状では新選手の登録もできない。新しい血も必要だ。ピケさん、2年前の言葉を覚えていますかと。カルラス・プジョルは自ら退く道を選んだぞと。

一番美しいのは、“高貴なる退団”。
しかし今季の退団は考えにくいので(未払いの給与が4,000万ユーロ近くもあるという)、ピケが仕事に貪欲になることによる若手への好影響を期待するのが良さそうです。

セルジ・ロベルト、静かな契約延長

カピタン繋がりで、セルジ・ロベルトについても少し。
先週金曜日(6月11日)、第3カピタンとの契約延長が公式発表されました。半年前に座礁したと言われた交渉がようやく合意に達し、今月末までの契約が2023年6月末まで1年間延長された。給与は6割減?だそうです。

チャビはポジショナルプレーをできる選手を評価していて、インテリオールの役割もできる右ラテラルであるセルジを欲したと言われています。

そんなセルジ・ロベルトとの契約延長ですが、クレ界隈では好意的には受け取られてはいない。PSG戦奇跡の夜で英雄となった彼の人気も時間と共にすり減っていき、交渉の過程では批判の対象にもなりました。
ぺドリガビが台頭し、フレンキーがドナドナされようという今では、セルジ残留は大きな期待を呼び起こさない。この契約延長にファンが納得するかは、来季の彼の働き次第です。

ただ、合意が遅れたことで非協力的だとの批判を受けたり(カンプノウで指笛も鳴らされた)、一度は合意した交渉をまたゼロからやり直すことを強いられても、不満一つ漏らさずにいた振る舞いはカピタンに相応しいものだったと称えるべきでしょう。好青年であることは間違いない。バルサへの愛情も疑いはない。
セルジ・ロベルトがチャビのもとで輝き、幸せな結末となることを願います。

コメント

  1. silver より:

     Piqueが1シーズンをフル稼働することは確かにできないかもしれません。
    しかしPiqueがピッチにいない時の守備のアンバランス感を思えば、他に誰がいるでしょうか? ディフェンスリーダーには遠いAraujoやMingueza、ポカやりがちなEricに、機能するかもわからないクリステンセン(正式発表はありませんが)、、、金も無いのにクンデを獲りたい?
     カピタン達をアンタッチャブルな存在だと示すその姿勢は良いですが、金銭的な課題を矢面にしやすいところにすり替えようとしている気がして何だか釈然としません、、

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