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伝説の“教授”パコ・セイルーロが去る

半世紀近くもクラブに貢献してきた伝説との契約を延長せず
フィジカルトレーニング分野で神と称えられる人物

さていよいよ6月30日です。このシーズン最終日までに完了させておきたかった諸問題が未解決のFCバルセロナゆえ、オフィスは落ち着かない空気に満ちていることでしょう。果たして“レバー”は期限内に動くのか。そんななか、ひっそりとクラブを去っていく伝説のスタッフもいます。半世紀近くもバルサに貢献してきたプロフェッサー、パコ・セイルーロ(76)です。

46年間のバルサ時代に幕

Paco Seirul-lo いつもなんと表記すればいいか迷いに迷います。セイルーあたりが近いのかも。バルサ好きをこじらせたクレであれば、その名は知っているんじゃないでしょうか。フィジカルトレーニング分野の神と言われる存在で、バルサでは長くファーストチームのフィジカルトレーナーを勤めていた人物です。

パコ・セイルーロ略歴:
1972年 身体教育学士号
1975年 陸上ナショナルチーム監督
1976年 バルセロナ大学でINEF(国立体育大学)博士資格
1978年 バルサ陸上部の監督就任
1982年 バルサ・ハンドボール部門のフィジカルトレーナー
1993年 ドリームチームのフィジカルトレーナーに。以後はフットボルと関わり続ける

ペップ・グァルディオラが「私が仕事をした中で最高のフィジカルトレーナー」と称えるほど信頼する人で、彼がミュンヘンでの冒険を始めた際には一緒に連れて行きたがったという。そのパコさんは数年前から後方支援へと移り、メソドロジー(方法論)部門の責任者を務めていました。

しかしその職務も、今季をもって終了となります。バルサは彼との契約更新を望まず、契約切れでの退職となったのです。その理由は、「経済的なもの」だというから切ない。フットボル選手たちの膨れ上がった給料で、パコさんのような人が去ることになる・・・経済的な理由だと強調されているのが、逆に胡散臭く見えちゃうんですけれどね。

2018年には同じく契約満了によって、バルサメソッドを確立させた偉人ジョアン・ビラが退職。
彼の場合は当時の悪名高きスポーツディレクター、ペップ・セグラとの意見の衝突がバルサを去る原因だったとされますが、ビラが去り、セイルーロも去った今、漂流しているバルサモデルは無事目的地へと辿り着くでしょうか。彼らの後を継ぐべき次世代の人材は育っているのか。エントレナドール(監督)の力だけでは、モデルは継承できないと思うんですよ。

チャビが恩師であるジョアン・ビラを呼び戻すようラポルタに要請するのはありでしょう。

ラポルタが進めるリストラ

実のところ、ラポルタ理事会は昨年からクラブ各所のリストラを進めていました。パコさんがボスだったメソドロジー部門も、彼以外の5人が昨年夏で解雇になった。そしてそのリストラの波は伝説のセイルーロにも達し、契約終了とともにサヨナラであります。
メンバーがいなくなったメソドロジー部門はこれで閉所ですかね。

パコ・セイルーロヨハン・クルイフが率いたドリームチームの最後の“生き残り”だった。クラブ初となる欧州制覇から、今年で30年。

ちなみにラポルタは去る3月に、資金調達手段として注目を集めるようになったBarça StudiosやBarça Licesing & Merchandising (BLM) の責任者たち、そしてソーシャル部門の幹部らを解任しています。

クラブ幹部に身近な人物を配置し、支配力強化に励んでいるラポルタ。後任として新たに呼んでくる人物がプロフェッショナルとして間違いない実力者なら良いのですが、、動かしやすいからという理由なら危険をはらみますよね。
ラポルタラファ・ユステ(副会長)らが複数のコネ採用をしている話は時々目にします。

バルトメウ理事会による負の遺産の解消に四苦八苦とはいえ、バルサが明るい未来へと向かっていると確信が持てない現状はしんどいです。去年のピミエンタ解任やメッシ退団はどうだったのか。杞憂であることを願う。

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