世界トップレベルに成長し、ローマの地に再び立つドイツ人守護神
FCバルセロナが、2年間ご無沙汰しているチャンピオンズ準決勝へと達するべく今宵ローマと戦います。カンプノウでのイダ(第1戦)に4-1で勝っているため、勝ち抜けるために無理は必要ない。一方でローマは無理が必要ですから、本気で大逆転を狙うなら、開始直後からトップギアで攻めてくるはず。守護神テル・ステーゲンは忙しくなるかもしれません。
連続して決められたロングシュート
今や世界でも指折りのポルテーロ(GK)との評価を得ているマルクアンドレ・テル・ステーゲンですが、短いながらもバルサの門番として散々な時期がありました。
それは2015/16シーズンの開幕前後のことです。
UEFAスーペルコパ(対セビージャ)で4点を食らい(延長ペドロ弾で5-4勝利)、中2日で臨んだスーペルコパ・デ・エスパーニャ第1戦でもピリッとせずに4失点。第2戦の先発はクラウディオ・ブラボに奪われました。
リーガでブラボのレギュラーを脅かす野望は失敗に終わり、迎えたチャンピオンズ・グループリーグの第1節が今宵の舞台、エスタディオ・オリンピコでのASローマ戦で。
ここでもテル・ステーゲンは右ラテラルのアレッサンドロ・フロレンツィに、超ロングシュートの同点弾を入れられてます。少し前のスーペルコパでサン・ホセに、同じような頭上を越えるロングシュートを連発で決められたテル・ステーゲン。
前に出るプレースタイルが立て続けに裏目に出て、ちょっとした疑問も持たれました。
自分のスタイルを変えなかった
そういったことを踏まえ、昨日行われたローマ戦の前日会見。バルサ選手代表としてこれに臨んだテル・ステーゲンは、2年半前にフロレンツィに決められたゴラッソについて訊ねられるとこう答えています。
「多くを学んだよ。あのゴールで僕のプレースタイルが変わることはなかったし、今も同じやり方を続けているよ。ああいうゴールはそうそう起こらないからね。僕はチームメイトたちの近くにいて、チームを手助けするべきなんだ」
「でもあのゴールは僕をさらに強くしたよ。いろいろと言われたからね」
このくらい強いメンタルがないと、バルサのポルテーロは務まりません。
むろん、ただ闇雲に自分のスタイルにこだわるのではなく、相手選手が速攻からシュートを打てそうな状況であれば、より注意を払って同じような失点をしないように修正していることでしょう。
前回訪問のローマでは若さもあったテル・ステーゲンは、世界有数のポルテーロへと成長しました。
アドバンテージを守っていく
オリンピコでのローマ戦に関しては、4-1のアドバンテージに気を緩めることなく、エルネスト・バルベルデと同様に相手チームを警戒するテル・ステーゲンです。
「決して簡単な試合ではないよ。自分たちが有利な状況にあるのは知っているので、それを守らなければならない。なにも変わらないさ。チャンピオンズで残るために、僕らは良い試合をしたい」
「このアドバンテージがある僕らが100%集中してピッチに出れば、ローマはかなり難しくなる。でも彼らには大きな資質があるので、僕らはすごく良い試合をしないといけない。決着が付いたとは考えてないよ」
ここまでバルサが好成績を残せているのは、失点の少なさが大きな要因です。
「クリーンシートはいつだってアドバンテージだからね。僕らは守備面で良い仕事をしているから、それをシーズン終了まで維持していきたい。僕らにはゴールを決める前線がいるし、良い守備をするのが僕らの目標だ」
ちなみにセルヒオ・ブスケツについては「たぶん明日はプレーできないだろう」と明かしているテル・ステーゲンです^^;
世界のベスト守護神5人
ちなみにポルテーロのベスト5を訊ねられたテル・ステーゲンは、「 デ・ヘア(ユナイテッド)、ノイアー(バイエルン)、ブッフォン(ユベントス)、アリソン(ローマ)、エデルソン(シティ)。違いを作れるポルテーロはたくさんいるよ。プレー方法はそれぞれだし、誰がベストかは言えない」と回答。
サモラ賞争いをするオブラク(アトレティコ)をはじめとして、ラ・リーガの門番が一人もいないぞ、とスペイン方面のメディアはツッこんでいます。
このニュースのまとめ
- ・2年半前、フロレンツィに超ロングシュートを決められたテル・ステーゲン
- ・「あのゴールでプレースタールを変えることはなかった」
- ・今回は有利なスコアなので、それを守っていくと語る
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