残留決断後のカピタンのコミットメントを評価する監督
スアレス退団に対するレオの落胆に理解を示しつつ、クラブの決断と言った
ロナルド・クーマンが母国オランダのメディア NOS のインタビューに応じ、これまでのFCバルセロナ監督生活における注目事項について語っています。残留したメッシ、追い出されたスアレス、スカッドのオランダ化などについてです。
メッシへの説得
“ウェンブリーの英雄” ロナルド・クーマンがファーストチーム責任者としてカンプノウに復帰してから、もうすぐ2ヶ月を迎えます。
彼が監督就任した当時8月のバルサは、ロッカールーム内に理事会への不満が渦巻き、非常にデリケートな状況にありました。退団を希望するレオ・メッシ、不義理なやり方で戦力外通知を受けたルイス・スアレス・・・ 新監督はスポーツ面での立て直しだけでなく、そういった選手たちに対して“汚れ役”も任され、正直期待よりも不安が先行していました。バレンシアであんなことになった人物が、バルサで大丈夫かと。
しかし良い方に予想は裏切られ、(すったもんだはありましたが)ここまでのところは概ね順調。一体感のあるチームは競争力を取り戻したように感じられます。
それはやはり、カピタンであるメッシの姿勢によるところが大きいでしょう。NOSのインタビューの中で、注目されたメッシとの関係について、クーマンはこう語っています。
「バルサとの契約書にサインをして私が最初に行ったのは、メッシと会うことだった。すぐさま連絡を取り、彼の家へと行ったよ。そして将来について話をした。彼がクラブに不満を持っているのは非常に明らかだった。けれども最終的には上手くいったし、“やるよ”と言った瞬間から、彼は私が期待したことを全てやってくれている」
上手くいったのは、ただメッシのバルサと法廷で争いたくない心からで、クーマンが強調するカピタンのコミットメントもまた、バルサ(理事会ではなく)に対するものですからね。。結果オーライで済ませて良いものでもないです。悪いのはバルトメウたちだけれど。
スアレスへの戦力外通告
そしてクラブに追い出されたルイス・スアレスについては、若返りのためにクラブが望んだことだったと説明をしました。
「試合に出るのはかなり難しくなるだろう、と正直に彼に知らせたんだ。彼にとってはキツいことだったけれど、私と彼の関係に問題は一切なかった。彼はただトレーニングをしていた。しっかりとしていたよ。私はルイスと良い関係にあるけれど、クラブはチームに若返り必要だと考えた。そしてそれは今のチームに見ることができるね」
「17歳のアンス・ファティがプレーをしている。私たちには17歳のペドリがいて、彼にもチャンスがある。ロナルド・アラウホは21歳。トリンカオは20歳だ。それに獲得したセルジーニョ・デストは19歳。彼らは未来のための選手たちだよ」
若返りは良い。そのために構想外になるのも、仕方はないでしょう。しかし問題はやり口。バルトメウ一味のやり方があまりに非礼だったことで、メッシもファンも非難をしているわけです。そのあたりについては、ミステルはこう言います。
「もしロッカールームにピッチ外でも家族ぐるみの付き合いをしているチームメイトがいるなら、あの(メッシの)反応はもっともだよ。私はメッシに、“キミが落胆しているのは解るし、彼が去るのがひどく残念だとは思う。けれどもそれがクラブの選択なんだ”と言った」
バンガールのようにはしたくない
ロナルド・クーマンはこのインタビューで、バルサのスカッド計画についても語っています。
この夏(秋)のバルセロナは補強資金の捻出に難があり、新監督が望むような補強はできずじまい。中盤のワイナルドゥムも、最後まで粘った前線のデパイも結局は獲得にこぎ着けられませんでした。どちらも、彼がよく知るオランダ人選手。
しかし彼は、かつて90年代終わりのルイス・バンガールのようにスカッドをオランダ化(下参照)したいわけではないと言います。
「あれはちょっとやり過ぎだったよ。現在のチームと比較できるとは思わない。今はフレンキーがいて、私とアルフレド(スロイデル第二監督)もオランダ人だけれど、当時は8-9人がいたからね」
今でこそビクトル・バルデスやチャビ、プジョル、ガブリらカンテラーノの若者たちを抜てきした監督として評価もされていますが、当時はチューリップ化で大ブーイングだったバンバン。
クーマンはワイナルドゥムが「自分のリストに入っていた」と明かし、「スカッドで2人目となるオランダ人を期待していた」と認めています。しかし交渉は破断し、上手く行きそうだったデパイ交渉もFFPの上限を超えるとの理由でラ・リーガに許可されませんでした。
そのメンフィス・デパイについて、クーマンは次のように評しています。
「彼は優れた選手だよ。デランテロとしてプレーできるけれど、左エストレーモでも素晴しい仕事をする。強さがあり、ボールキープをして耐える。デュエルに勝ち、パフォーマンスは高い」「ある選手と共に良い仕事をしたことがあれば、ここでも機能できると考えるものだ」
左エストレーモはもう十分に埋まってますよ、ミステル・・・。さてそのデパイは冬マーケットで獲得するのでしょうか。たとえ2人目のオランダ人であっても、あまり歓迎されてないので考え直した方が良いかもしれません。
ルート・ヘスプ(ポルテーロ)、ミカエル・レイジハー(右ラテラル)、フランク・デボエル(セントラル)、ウィンストン・ボハルデ(左ラテラル)、ゼンデン(柔道好き)、ロナルド・デボエル、フィリップ・コクー(中盤)、パトリック・クルィベル(ロシアンルーレット)、そしてフィンランド人ながらアヤックス化の象徴として嫌われたヤリ・リトマネン。
コメント
ロナルド・デ・ブールにはポジションもネタもない笑。