自分のプレーでチームの役に立ちたい、良い1年にしたいとクラック。
チームトレーニングが休みとなった9月15日(木)の昼過ぎ、ネイマールJrが記者会見を行いました。ネイの会見が木曜にあると発表のあった火曜日あたりには、ひょっとしたら歌手デビューに関する報告か?なんて見られてもいましたが、ふたを開けてみればFCバルセロナとジレットが公式スポンサー契約を結んだことを発表する会見で。マーケティング部門のマネル・アロヨ副会長やスポンサー幹部らとともに Auditori 1899 に現れたクラックは、お偉いさんたちの野望説明をひとしきり聞いた後、記者団の質問に答えていきました。ごく短くまとめると、「バルサは我が家。ここで幸せ」です。
バルセロナの外にいる自分は想像できない
一人の消費者としまして、ジレットであれシックであれ、彼ら巨大企業のやり口はどうにも腹が立つのですが、そんな個人的な感情はともかく。FCバルセロナのプレミアムパートナーとなったアメリカの巨大企業の広告塔として登場したネイマールが、報道陣の各質問に答えていきました。ちなみにネイマールだけでなくジョルディ・アルバやルイス・スアレス、イニエスタらも出演するCMはこちらです。
7月にバルサとの契約を延長したネイマールがバルセロナで報道陣と一問一答をするのは今回が初めてですから、記者さんたちも聞きたいことがたくさんあったでしょう。そのなかでも一番関心を集めていたのが、すったもんだあった(と報じられた)契約延長についてです。この件に関してはつい先日も、あのワグネル・リベイロ代理人が「PSGから現実離れしたオファーがあった」(年俸4,000万ユーロ)、「ネイはその提案を疑っていた」、「ネイとPSG会長がイビサ島で会った」などと明かしていました。ネイマールは言います。
「僕らはたくさんのチームの人たちと、たくさんの話をしたよ。誰か一人だけじゃなくてね。でも僕はバルサに残ることを選んだ。それは僕がここを家のように感じているからなんだ。僕はここで幸せだったし、チームメイトたちとここに居れることを今もすごく幸せに感じている。僕はバルサの人間、だから残った」
「年俸4,000万ユーロ?僕は数字のことを話すのが好きじゃないから、確証はできないよ。すでに言ったことだけど、僕らは幾つものチームと話をした。でも僕はバルセロナに居ることを選んだんだ」
「バルセロナの外にいる自分を僕は想像できない。他のみんなと同じように自分がクラブやチームにとって重要だと感じているし、僕のプレーでチームを助けていてればと思う」
もし最上の選手がバロンデオロを受賞するなら、全部メッシに行く
先日のセルティック戦でも破壊力抜群だったメッシ、スアレス、ネイマールの南米トリオ、通称MSNトリデンテも人気のある質問テーマでした。「トリデンテの成功のポイントはね、“日々進歩していくこと”だよ。僕はこのフレーズがすごく好きなんだ。今日、そして明日と、常に良くなっていくこと。それが人生さ。僕らはいつも良いプレーをしなければならないし、もっと多くゴールを決めなければならない。難しいのは知っているし、どれだけ決められるのかは分からないけど、(去年の)130ゴールを超えていきたいね」(正確には131得点)
最強パートナーであるレオ・メッシについては、彼が世界最高選手であることをネイもまた疑ってはいません。マドリー市方面にはバロンデオロに固執(妄執?)している選手がいて、あれこれ議論が起こっていますが、ネイマールにとって本命候補はただ一人です。「本命が誰かというのは難しいことだけど、僕の視点からいけば、一番上手いのはメッシだよ。昨シーズンのメッシは大きなタイトルを2つ獲得している。クリスティアノもすごく良い選手なのは事実だし、彼もビッグタイトルを獲っているけれどね」
「最も良い選手が必ずしもバロンデオロを受賞するわけじゃない。もしベストの選手が常に受賞するのなら、メッシはもうこれ以上参加する必要はないだろう。そうでないと彼だけが受賞することになってしまうよ」
自身の受賞については、「ファイナリスト3人に入りたいと思ってるよ。僕はブラジル代表でタイトルを獲得したし、ファイナリスト選定にあたってそれが決定的となることを期待している」と語るネイマール。メッシとの関係については、こう述べています。
「メッシとはすごくよく理解し合ってるよ。彼は僕が見たなかで一番の選手だし、そういった選手と一緒にプレーするのは簡単なんだ。動きを解り合ってて、ボールが届いてくると知っていれば、簡単だよ。(セルティック戦の)フリーキック?蹴りたいとお願いするのは仲間意識の問題さ。彼はいつキッカーを譲れるかを分かっているし、僕らはスアレスも含め、互いに理解し合っている。レオは僕をすごく助けてくれたよ。それで僕はシュートを打ち、ゴールとなった」
成功のシーズンとなるだろう
この会見でのネイマールの言葉から感じられるのは、我が我が、ではないグループとして成功を目指していくという団結意識です。「たくさんゴールを決めるのは簡単なことじゃない。僕ら3人は多くの得点機を作っているし、一丸となって最高の仕事をして、アシストやゴールでチームメイトたちを手助けするよう頑張っていくよ。重要なのはチームがたくさんのタイトルを獲得することだ。自分だけじゃなく、チームがすばらしいシーズンとなるように頑張るよ」
「すばらしいシーズンにしていきたいね。ブラジルでもバルサでも良いスタートとなったから、満足してるよ。良いシーズンとなりそうだし、成功を掴み、ピッチで楽しむために僕らはトレーニングしてハードワークしている」「世界最高の選手がいて、良いチームがあれば、それは最高のチームさ。僕らは昨シーズン、チャンピオンズは獲れなかったけれど、他のタイトルは手にした。今は次のことを考えなければならないし、バルサがたくさんのタイトルを獲得することを僕は確信しているんだ」
もし規則を一つ変えられるのなら…
この会見ではバルサに関係すること以外にも様々な質問がなされまして、その答えはどれもネイマールの個性が滲んだものとなっています。
「もしフットボルの規則を一つ変えられるのなら、、(しばし黙考)ゴール後の祝い方だね。ユニフォームを脱いで、ファンの人たちのところへ行きたい。以前はそれでカードを出されなかったけど、もし今それをすれば、審判にどつかれちゃうからね^^」
「監督になることは頭の中にないね。選手としてのキャリアが終われば、家族と一緒に暮らしたいんだ。これから10年後、15年後にどうなっているかは分からないよ」
「僕はただフットボルをプレーしたかったんだ。アイドルのロビーニョの真似をしてね。僕はサントスで、バルサで、セレソンでプレーがしたかった。それらは全部叶ったよ。僕は止まりたくはない。自分に全てを与えてくれた人たちに感謝をしているよ。僕から要求することは何もない。ただ感謝あるのみだ」
「聖書?僕はすごく幸せな少年時代を過ごしたけれど、持っていたものは多くなかった。父親は僕や妹にいろんな努力してくれたよ。そして僕は多くを手にした。その最初は家を買ったことだよ。あれは誇らしかった。家族のために家を買うというのは、他とは比べられないものさ。試合の前には、家族と聖書を読んでいるよ。僕らは自宅で、神が与えてくれるものに感謝の祈りを捧げる。カンプノウのロッカーにも一冊しまってあるね。僕はいつも子供時代のことを覚えている。幸せではあったけど、僕らには幾つかの問題があったんだ」
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