ペップ・セグラの後任としてバルサBとフベニールを担当。
FCバルセロナが10日、育成部門プロチームの責任者としてホセ・マリ・バケロ(54)ならびにギジェルモ・アモール(49)と合意に達したと発表しました。
二人は古いバルセロニスタにはおなじみの元バルサ選手で、ジョハン・クライフが率いフットボル界にその名を刻んだドリームチームの主力。
これからは彼らがカンテラのプロチームであるバルサBとフベニール(U-19)のA・B両チームの補強・管理を担当します。
組織強化策に伴う人事
ジュゼップ・マリア・バルトメウ会長は先週の複数のメディアによるインタビューで、カンテラ有望株の引き抜きによりフットボル全部門のコントロールを強化することが必要と感じ、スポーツマネージャー(≓スポーツディレクター)を新設したと述べていました。
そこに昇格したのが育成部門プロチームの責任者だったペップ・セグラで、バケロとアモールはその後任になります。これにて確定したフットボル部門の各管理責任者たちは以下の面々です。
- ■スポーツマネージャー:ペップ・セグラ。フットボル部門全体を統括する
- ■トップチームのセクレタリオ・テクニコ:ロベルト・フェルナンデス。トップチームの強化編成など管理責任者
- ■育成部門プロチームのセクレタリオ・テクニコ:ホセ・マリ・バケロとギジェルモ・アモール。バルサB、フベニールA、フベニールBの強化編成など管理責任者
- ■育成部門アマチュアチームの管理責任者:ジョルディ・ロウラとアウレリ・アルティミラ。プレベンハミンからカデテAまでを担当
偉大なるカピタンとラ・マシアの象徴
バケロとアモールはジョハン・クライフが率い、魅力的なフットボルでフットボル史に黄金のページを記したドリームチームの中心的な存在です。
タイトル面でも結果を残し、バルサにクラブ初のチャンピオンズ(1992)をもたらしたほか、1991/92シーズンからはリーガ4連覇。落ち目だったバルサを檜舞台に戻しました。
ホセ・マリ・バケロはそのドリームチームのカピタンで、ポジションはメディアプンタ(トップ下)。個性の強い選手たちをまとめ上げ、バルセロニスタから絶大な信頼を受けて愛される存在でした。
現役引退後は、第一次バンガール監督時代にアシスタントとしてバルサ復帰。以後は監督としてレアル・ソシエダ、ポーランド、ペルー、ベネズエラを渡り歩き、今回再びバルセロナへと戻ってきました。
ギジェルモ・アモールはラ・マシアの生え抜きとしてドリームチームに入ったというだけでなく、ラ・マシアからトップチームに上がった最初の選手であることから、クラブの象徴的存在です。
カンテラ時代のチャビやイニエスタにとっては、このアモールが目標。
トップチームには1988年から10年間在籍し、公式戦出場は421試合と歴代9番目の多さです。
2003年から2007年にかけてはバルサ育成部門の最高責任者を、2010年から2014年にかけては育成部門のスポーツディレクターを務めています。
そんなクラブ史に名を残す二人が再びバルサに戻ってくることは、心弾むニュースがなく萎えかけているクレの心に幾ばくかの希望を生むことでしょう。
カンテラーノがトップチームの主力とならなければ、バルサはバルサではなくなってしまう。この人事が数年後のバルサ隆盛の始まりとなるよう期待したいです。
それにしてもバケロ、老けましたな。
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