先発出場し、0-3とするゴラッソで魅了
チームの需要によって巡ってきたチャンスで、自己アピールができるかどうか。カンテラーノがトップ昇格に近づくためにはまずそこが重要になりますが、ムルシアとのコパ1/16ファイナル第1戦でのホセ・アルナイスはそれに成功したといえます。憧れのトップデビュー戦で、挨拶のゴラッソ。アルナイスフィーバーがしばらく続きそうです。
4-3-3の左エストレーモ
バルサBで活きの良いプレーを見せ、クレ界隈で話題となっているホセ・アルナイス(22)がいよいよトップデビューをする。今回のムルシア戦の関心の多くはこのアルナイスとカルラス・アラニャーに占められていたといっても大げさ過ぎはしないでしょう。
そのクレの期待に応えてか、エルネスト・バルベルデはアルナイスを先発で起用します。レオ・メッシがいないことでシステムはオーソドックスな4-3-3が採用され、デウロフェウが右、アルナイスが左のエストレーモ(WG)を担当。中央を固めるムルシアに対し、両サイドからの突破を試みました。
ただ、さしもの若武者もトップデビューは緊張するようで、前半のアルナイスにバルサBのような大胆さはありませんでした。前半はバルサの左サイドがベンチ前だったので、バルベルデはテクニカルエリアから指示を送ってエストレーモを鼓舞。前日会見でカンテラーノたちに思い切りやれ、と助言していた監督ですから、前へ行け!自分のプレーをすればいい、と伝えてたんじゃないでしょうか。
デビュー戦でゴラッソ
そんなアルナイスが自分を縛っていた何かを破り、持ち味を出すのはパコ・アルカセルとジェラール・デウロフェウの得点によってバルサが0-2とリードしたあたりからです。
55分の速攻の場面。デニス・スアレスからのパスを右足のアウトサイドで受けた背番号37は、そこからとん、とん、とんと右足で3度ボールをタッチすると、同じく右足を振り抜いて強烈シュートを発射。シュート回転がかかって逃げていくだけでなく、猛烈な速さで迫るボールにポルテーロ(GK)の対応は間に合わず、ボールはゴール右端に突き刺さっています。
そしてゴールのあとは、親指を口へと持っていく恒例のおしゃぶりのポーズ。アルナイスは22歳にして、生後4ヶ月の息子(ホセ・マヌエル)がいる父親です。つまり、幸せの第一(?)絶頂期。
ペナルティエリア内でルーレット
このゴラッソでリラックスしたアルナイスはその2分後にも、輝くプレーで観客を沸かせています。エリア内でもらったディニェからのパスは足元に入りすぎるのですが、3人のデフェンサに囲まれながらも、彼はこれをルーレットで突破・・・。
ポルテーロと1対1になった最後のシュートはブロックされましたが、才能のほとばしりは隠しようのない、そんなプレーでした。
アルナイスの獲得をクラブに強く推したのは、昨年のバジャドリー戦で彼に感銘を受けたジェラール・ロペス(バルサB監督)だそうです。移籍金は340万ユーロとやや高くついたものの(トップ昇格などで最大400万ユーロまで上昇する)、未来のクラックに育ってくれるなら安いもの。このムルシア戦はスター物語の新章始まりになりそうです。
💙❤️ #ForçaBarça
🔝 Jose Arnaiz 👏 ➡️ @FCBarcelonaB pic.twitter.com/BdHI781jJV— FC Barcelona (@FCBarcelona_es) 2017年10月25日
コメント
アルナイスは本当に期待通りの活躍を見せてくれましたね。
Bチームとの兼ね合いで今季は難しいでしょうが、それでも左エストレーモは喉から手が出るほど欲しいポジションなだけに昇格する日が楽しみです。
デウロフェウも見事なアシストとゴールを決めましたが、それ以外は抑えられる場面が多かったのが気になります。
もっとオフザボールの質を改善しないとビッグマッチでは使ってもらえないでしょう。
彼はバルベルデ監督がなぜ2戦連続で(ロベルトを同じ位置で起用してまで)下げたのか、その意味をしっかりと理解する必要があると思います。
デニスとセメドも撤退守備のチームとはやはり相性が悪く不動のレギュラーとはいかなそうですね。