完全の余地は常にあり、ベストを目指していると監督。
バルサとしてはとっても珍しく、金曜開催となったエスパニョールとのダービー。しかしながらそのヘラルド・マルティーノ監督の前日会見においてエスパニョールに関する質問はそう多くなく、報道陣の問いは(やはりというか)プレースタイルや、現在のプレー内容に集まっています。プレーについてはもっと改善可能だ、というのが監督の変わらぬ認識です。「改善は常に可能だし、成長の余地は大きいからね。これから私たちがベストのバージョンとなることを願うけれど、別の時代との比較は必要ない。それは別ものなんだ」
目標とするのは黄金のバルサ
バルサには限りませんが、以前時代を作ったチームの現監督は比較から逃れることはできません。バルセロナでは今後ずっと、フットボル史に黄金の文字を刻んだペップチームが比較対象となる。マルティーノは言います。「あのチームが常に参照されることに、私は別に不快ではないよ。私もあのチームに見とれていた一人だったし、彼らの試合を観るために毎回テレビの前に座っていたからね。事実彼らはこの50年で最も魅力的なフットボルをしたチームだった。ただ、50年で最高のチームを毎年持てるわけではないという私の考えには合意してもらえるだろう。監督として私は、今のチームがそのレベルに到達できればと思う」
さらにミスターはこうも強調しています。「私がここでしたいのは、チームをあのバルサへと近づけることだよ。私はニューウェルズでも、バルサの物まねをしていたんだ。このバルサがレアル・マドリーに5-0で勝った時のようにプレーをすることを、私が望まないとみなさんはお考えですか?」「ここまでの結果には満足しているし、それはフットボルを向上させる上で役に立つ。序盤と比べると、今のチームはだいぶ改善されているよ」
チームの改善点として挙げられるのは、試合の中でコントロールの効かない時間帯があることです。「コントロールできてない感覚は、私たちにとって良いものではないね。ただ、行き来の激しい試合においても、私たちは大きな利子を得てきている。私たちのデランテロ陣はスペースを活用するのがものすごく上手いんだ。とはいえ、往復の少ない試合でも内容は良くなっていると思う。理想とするのは、私たちではなく相手チームが制御を失うことだよ。私に求められるのは20回連続でボールを回し、試合を正常に戻すことだ」
メッシは心配無用と改めて強調
レオ・メッシがここ3試合連続で無得点。普通のデランテロであれば特に気に病むほどのことでもないですが、21試合連続ゴールをやってのけるギガクラックがそうだと、周囲は“おや?”と思ってしまいます。「もし本当にレオのプレーやフィジカル状態に重大な問題があるなら、クラシコからわずか2日間でそれを癒して調整し、ビーゴでのようなすばらしい試合をすることはできないよ。レオに関しては、彼が1試合で3ゴール決めることに私たちは慣れていたんだ。それでゴールがなくなるとクライシスとなる。最高の試合をして無得点のこともあるし、デルビーでは3ゴールを決めて私たちを驚かすかもしれない。レオの精神は非常に強いよ。そうでなければ何年も連続して世界最高の選手になることはできないんだ。それにレオの場合は、最悪の試合をした時でもチームの大きな助けになるだろう」
わずかな期間でチームにフィットしているネイマールについては、驚きはないとミスターは言います。「彼が適応しないとかは一度も言ったことはないし、考えたこともないよ。偉大な選手というものはどんなチームにも上手く入っていくものだし、ネイマールのように非常にハイレベルながらも賢く謙虚な選手であれば、なんの問題もないさ」
エスパニョールは闘争心あるチーム
この前日会見では脇役の扱いだったエスパニョールに関しては、「プレーに身を捧げ、百戦錬磨で強い闘争心をもったチームであるのが彼らの特徴だね。かつ、ボールを保持した時も彼らは危険。セルヒオ・ガルシアやシマオ、ピッスィがボールを持った時は要注意だ」とコメント。「首位をキープし続けるためにはこのデルビーは非常に重要。自分たちのプレーをしなければならない」と述べています。
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