回復には15日を要し、2つのスーペルコパは出れない。
ルイス・エンリケに思わぬトラブルが発生です。昨季122ゴールをあげた恐怖のトリデンテの一角、ネイマールが流行性耳下腺炎(おたふく風邪)に罹り、2週間の戦線離脱を余儀なくされたのです。これによってバルサ監督は明日のセビージャとの欧州スーパーカップと、14日・17日のアスレティック・クラブとのスーペルコパにブラジリアン・デランテロを起用することが出来ない。昨年はムンディアルで腰を痛め、二年前は扁桃腺炎で体重を大きく失ったりと、最近のネイマールの夏はなにかとトラブルがあります。
金曜日に発症
事の発端は先週末のことでした。ネイマールは土曜日、シウター・エスポルティーバで行われたトレーニングセッションを欠席。報道陣には非公開だったのですが、クラブが公開した動画や25枚の写真のどこを見てもネイマールの姿はなく、かつバルサ公式ウェブではネイに関しては触れられていなかったので、これはどうしたことか?とメディアが不思議がっていました。その秘密の答えが日曜日にクラブの医療サービス部から出された、“ネイマールが流行性耳下腺炎を患っている”との発表でした。
流行性耳下腺炎はムンプスウイルスに感染することで発症する病気で、耳の下・あごの後ろ側にある耳下腺部が腫れて痛みや高熱を引き起こします。痛みが強ければ、物を噛めない。飛まつ・接触によって感染し、ワクチン接種で予防できますが5-10%ほどは効果がないそうです。ネイマールは子供時代に麻疹・風疹・おたふく風邪の新三種混合(MMR)ワクチンを打っていたとのことなので、この5-10%にビンゴしたわけです。
SPORT紙によりますと、ネイマールは金曜日から熱やあごの後ろ部分の腫れ、頭痛といった、このおたふく風邪の症状を感じ始めていました。クラブのドクターたちはその時点ですでに流行性耳下腺炎だと診断したそうなのですが、ウイルス抗体検査によって日曜日にそれが確認されたらしく。大人が罹ると重症化しやすい病気(生殖機能にダメージを受ける可能性もあるらしい…)なので、医療部はネイマールを自宅安静とし、今回のトビリシ遠征からも彼は外れました。潜伏期間は10日-2週間ほどなので、バケーション中に感染していたことになります。
夏にトラブルが起こるこの3年
ネイマールが夏にトラブルに見舞われるのは、これが初めてではありません。バルサ入団初年度の2013年は母国ブラジルでのコンフェデレーションズ杯に出場後、扁桃腺炎の手術を受け、プレシーズンには間に合ったものの貧血症を発症。体重も数kg落ちている!と言われ、本来のフィジカルに戻すのに時間がかかりました。復調したのは9月だったでしょうか。
去年の夏は母国開催のムンディアル1/4ファイナルのコロンビア戦にて、スニガの膝蹴りを腰に食らってL-3腰椎を損傷。しばしの安静後、コルセットで腰を守ってのバケーション写真が記憶に新しいです。幸いこの怪我がバルサでのプレーに影響することはなく、ネイは8月18日のガンペル杯にも普通に出場しているのですが、22日に左足首を捻挫。これによってリーガ開幕戦を欠場しています。
そして今回は耳下腺炎によって11日のセビージャとの欧州スーペルコパと、14日・17日のアスレティック・クラブとのスーペルコパ・エスパーニャの3試合欠場が決まりということで、ここ3年間は夏にフィジカル・トラブルが発生しているバルサの11番であります。今年はタイトルの懸かった3試合を失うのも痛いですし、プレシーズンで上げてきたフォームが療養でまたやり直しなのが痛いです。リーガ開幕戦も微妙でしょうか。
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