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ルイス・エンリケ「泣いて不満を言うのは簡単」:アスレティック戦前日会見

今季最初の、タイトル生き残りの懸かった試合。

すっきりしない雰囲気となっているルーチョバルサに、2017年最初の勝負の時がやってきました。サン・マメスで敗れ、ビジャレアルでは引き分けたことで、新年初白星がお預けとなっているバルセロナ。今回は特にカンプノウでの試合ですから、先月21日から3週間ぶりの再会となる地元ファンの前で残念なイメージを残すわけにはいきませんし、コパ1/4に勝ち進まなければ、巷からの批判を受けてFIFA式典を欠席した甲斐もない。ここ2試合はメッシのフリーキックによる得点しかなく、その事も晴れない気分につながっているので、是非この強敵アスレティックとの勝負を状況打開のきっかけにしたいところです。

良いフットボルで雲を吹き飛ばせ

バルセロナとマドリーは光と影のような関係にあり、どちらかが幸せであれば、もう片方は面白くない時を過ごすことが通常です。両方が隆盛を誇ることは、ほとんどない。この1年はマドリーのチャンピオンズ制覇に始まり、年末からはクラシコ劇的同点、クリスティアノの個人賞総なめ、クラブ世界一、スポーツ仲裁裁判所のFIFA処分軽減など、流れは確実にあちらへ行ってしまっています。バルセロナはスポーツ面での不安定さやら、審判云々やら、クラブ上空は曇り模様。今は踏ん張りどころです。

今夜(日本時間明日早朝)のアスレティック戦は、ルーチョバルサにとって重要な意味を持ちます。もしイダの2-1をひっくり返せなければ、1月にしてタイトルの1つとサヨナラすることになり、リーガでの苦境と合わせて雰囲気は更に悪化するでしょう。大絶賛の内容にもかかわらず事故で負け、コパ敗退でもムード向上なんて可能性もありますが、普通は訪れるのは暗い雨雲です。

バルセロナに求められるのは、気合十分で臨んでくるであろうアスレティックを打ち返すだけでなく、出来ることならば今後への期待を抱かせるような、良い印象を残す快勝です。そもそも、ハイプレッシングを仕掛けてくるバルベルデチームに勝つには、良い内容でなければ勝つこともままならないでしょう。FIFA式典出席よりもこのアスレティック戦を優先した4人(メッシスアレスイニエスタピケ)を中心とした11人(とベンチ6人)が躍動し、さらにカンプノウのファンが後押しすれば、暗い雲を吹き飛ばせます。

選手たちの決断を支持する

そんな、ただでさえ繊細なチーム状況のうえに、審判を巡ってのピケ発言やら、選手たちのFIFA式典欠席やら、面倒な出来事が大盛りとなりましたアスレティック戦の前日会見でのルイス・エンリケの対応はなかなか立派なものでした。一つ間違えば雑音が拡大していたであろうこの会見で、選手を守りつつもクラブの姿勢は申し分ないと強調し、試合でのファンのサポートを求めた指揮官。いくつかのデリケートな件へのルイス・エンリケのコメントは次のようなものです。

■FIFA式典を選手たちが欠席

授賞式に出席するかしないかは基本的に個人的なもので、私は監督として選手たちが採用した決断を補強し支えるべき立場にある。今の私たちには、スポーツ的な状況が他のことよりも重要だからね」

「選手たちはクラブへの義務を負っている。けれども私は彼らの取った決断がどのようなものであっても支持していたよ。今回はスポーツ的な理由に基づくものであるから、彼らの決断を支持する。多かれ少なかれ、批判や騒ぎは私たちが動いているマーケットの一部だ」

■ピケによる審判批判

ピケの発言が彼自身やチームにツケとして回るとは思わないよ。あれはピケの意見。彼はもうオトナだし、言わなければならないことや言うべきことは各人が分かっているさ… 私はフットボル選手としてのピケに満足しているし、彼は私たちにとって非常に重要な選手だ。人にはそれぞれの表現の仕方があるわけで、キミたち(記者)は尽きることない鉱脈を手にしてことを喜ばないといけない

「人にはそれぞれの意見がある。私はジェラールと何度も何度も話をしてるよ。それぞれに決断し、意見をいえるだけのオトナなんだから、発言は尊重すべきだ。けれども私としては、クラブや監督の姿勢はハッキリしておくべきだと考えている。ここ数試合での腹が立つ状況にも、あまり身を入れすぎないことだ。審判のエラーが出来るだけ少なくなるよう解決策を模索しなければならない」

「審判への不満?単発のエラーを前に、クラブとバルサ監督の姿勢は申し分のないものだ。簡単なのは泣いて文句を言うこと。耐えることが難しいんだ」

ファンにサポートを要請

一方、サン・マメスでの2-1を逆転しなければならないこの水曜日の試合に対しては、イダ同様の厳しい対決になるだろうとルイス・エンリケは予想しています。

「私たちは試合が終わると分析を始める。ビルバオでの結果が私たちにとって不利なものだったのは確かだけれど、1点を決めたことで可能性は広がっているし、私たちに自信をもたらしている。コパにはリーガとはまた異なった刺激がある。難しい試合となるだろうけど、私たちは良い試合をしようと意欲を燃やしているよ。流れは良くないが、良い結果を望んでいる」

「2試合続けての躓きは話の種ではある。しかしフットボルはそういうものだからね。フットボルはすばらしいスポーツで、非常に良いプレーをして、統計上良い数字を残しても、いつも勝つわけではない。求められるのは効率的で正確であることだ。アスレティックの窒息プレッシングを乗り越えるためには、なによりもボールを出す確率を上げなければならない」

「私はセニョール・バルベルデの言うことを何も信じないよ。これは彼をリスペクトしていて、ベスト監督の1人だと考えているから言うんだ。彼は毎回どうプレーしてくるのかを曖昧にするけれど、何も変えてはこず、プレッシングを続けてくるだろう。何故なら、それがアスレティックだからね。明日はスタジアム要素が決定的な意味を持つと私は考えているんだ。たくさんのファンがスタジアムへと足を運ぶことを期待してるよ。私たちは最高の試合をすることが求められている」

平日の21時にスタジアムへ参じてくれとのルーチョの要請に、きっとクレは応えるでしょう。バルサ選手はその応援に報いるため、監督が求める最高の試合をし、監督はその選手たちを采配で後押ししなければならない。スペクタクルな試合を期待してます!バモス!

 

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