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トレーニングメソッド立案者セイルーロが現場復帰:育成部門の再築進む

バルサが育成部門の立て直しを図っているという
その一環として巨匠パコ・セイルーロがメソッド責任者としてピッチに戻る

FCバルセロナが育成部門フットボル・バセ(el fútbol base)の再構築を進めています。そのひとつが、育成メソッドの責任者としてのパコ・セイルーロ(73)の復帰。
トレーニングメソッドの権威としてその名を知られるセイルーロが、育成部門へ加入することになったのです。

フィジカルトレーニングに革新を起こした人物

フランシスコ・セイルーロ・バルガス、通称パコ・セイルーロはFCバルセロナ・ファーストチームの元フィジカルトレーナーです。

バルサに入ったそもそものきっかけは陸上チームのコーチだったそうですが(1977年)、その後ハンドボール部門のトレーナーを経て、1993年、ヨハン・クルイフの手によってファーストチームのフィジカルトレーナーに就任。
ペップ・グアルディオラの黄金時代を支え、2014年5月までバルサ選手たちのフィジカル作りを担当していました(スペイン・ハンドボール代表チームも兼務)。

ファーストチームからの異動先は、バルサ全体を見るトレーニング・メソッド部門の責任者。
当時はルイス・エンリケ新体制になったりしたその関係かと思っていましたが、今となると、その4ヶ月前にバルトメウが会長に就任していることも関係してそうです。邪推ですが。

セイルーロの名を世界に知らしめたのは、トレーニング中のフィジカルワークにボールを取り入れるなど、従来のメソッドを根本から変えたこと(曰く「ボールを使わないフィジカルトレーニングは存在しない」)。
フットボールだけでなく、様々なスポーツ指導者に大きな影響を与えた、トレーニングメソッドの偉大なる権威・巨匠です。

育成部門のメソッド責任者として

そんなパコ・セイルーロが、育成部門のメソッド責任者になるというニュースを7月16日のMD紙が伝えています。

それによると、この頃の育成部門においては、戦術的にも技術的にも育成不足の選手たちがフベニール(18~19歳)へと上がってくる事案が複数見受けられるようになっているのだそうで。
フベニールはもうフィリアル(B)昇格直前ですから、それで基礎となる部分が出来ていないのはマズい・・・ この数年間何をやっていたのか、という話です

そこでクラブはパコ・セイルーロが育成部門へと入り、コーチ(監督)たちに影響力を持つことで、弱体化したラ・マシアを再建しようと目論んでいるようです。

バルトメウ会長、1年前にクラブから出されたジョアン・ビラさんも呼び戻されてはいかがでしょうか。案外あり得るんじゃないかと期待してます。

バルサスタイル確立の重要人物、ジョアン・ビラと契約更新せず
FCバルセロナがメソッド部門ディレクターのジョアン・ビラ(64)との契約を延長しないとの決断を下しました。バルサのスタッフとして働くことほぼ40年間、バルサモデルが確立する上で非常に重要な役割を果たした人物です。

育成カテゴリーのコーチたちを複数解任

MDによると、育成部門改革の動きは他にもあります。

ジュゼップ・マリア・バルトメウ会長の指示の下、複数の理事やら執行幹部が参加するグループがフットボル・バセの再築に秘密裏に取り組んでいるそうなのですが、さらに7月18日のMD曰く、クラブは育成部門の複数のコーチ(監督)たちに対し、契約を更新しない旨を伝えたと。

育成カテゴリーのコーチたちがクラブを去る、というのは夏のニュースとしてはそう珍しくもないとはいえ、パコ・セイルーロの件や、理事会内でペップ・セグラ(スポーツマネージャー)への風当たりがきつくなっているらしい件と合わせると意味深に思えてきます。

7月17日はバルトメウ会長がバルベルデチームのトレーニンググラウンドをサプライズ訪問したのも、同じシウタット・エスポルティーバにある育成部門が本当の目的だったんじゃないかと勘ぐってみたり。

ようやくか、という感想のほうが強いですが、クラブがバルサモデル復活の重要性に気付き実行するなら歓迎します。
きたるべきチャビ・エルナンデス監督時代に、バルサは備えなければならない。急げ、ラ・マシアの再築。

このニュースのまとめ

  • ・フィジカルトレーニングの偉人、パコ・セイルーロが育成部門の責任者に
  • ・トレーニングメソッドに革新を起こした人物
  • ・育成カテゴリーのコーチたちが解任されている

 

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