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デンベレケース:年内の交渉合意はなるのか・・・圧倒的に選手側が有利で望み薄

今年中に契約更新がなされるのか否か、クラブと代理人の押し引きは続く
圧倒的に有利なのは選手側で、ラポルタたちに打てる手は少ない

2021年も早いものでもう12月。フットボール界においても年末には特別な意味があり、翌年6月に契約が満了する選手を抱えるクラブにとっては特に落ち着かない時期となります。我らのFCバルセロナは、ウスマン・デンベレの契約延長問題がまだ解決していない。他クラブとの交渉が解禁される1月を前に、クラブと代理人の攻防は佳境を迎えています(バルサ不利)。

代理人の引き伸ばし戦術

間もなく合意だ、いや両者の距離は広がったと言われ続けながら、結局これといった進展もないままにウスマン・デンベレの契約延長問題はここまでやってきました。
エストレーモとバルサとの契約は2022年6月30日までとなっており、このまま契約延長がなされぬままに1月1日を迎えてしまうと、選手には他クラブとの自由交渉が認められる。バルサとしてはそれは避けたいところですし、外野としてもこの件はもうウンザリ気味なので、さっさと決着してほしいのです。

今回の交渉遅れの原因は、ウスマンの代理人ムッサ・シッソコにあると言われています。
デンベレ自身はバルサでの成功を目指したいと思っている、これはMDやSPORTで共通で、その旨はクラブとの対話の中で本人から担当幹部へと伝えられているそうです。自分はバルセロナで幸せだし、クラブの信頼にお返しがしたいと。
なんといっても新監督チャビから公に褒められているのですから、やる気も点火するでしょう。

しかし。
本人がバルサでの挑戦を望んだからといって、契約延長で合意めでたしめでたしと行かない複雑さがこの世界にはあります。12月2日版MDによるとシッソコ代理人はバルサの外にもデンベレの幸せはある(経済的にもスポーツ的にも)と考えており、デンベレに甘い(辛い?)言葉をかけつつ、バルサとの交渉はあれこれ理由をつけてはのらりくらりと引き伸ばしているという。背後には英国方面からのオファーの影がちらつきます。

とはいえ選手が断固たる意向を示せば代理人が自分の意思を通すこともないわけで(あくまで交渉の代理でしかない)、結局はデンベレが煮え切らないのでしょうかね。彼、公での発言もないですし、何を考えているのかよく分かりません。

給与&手数料アップを望む

交渉を長引かせる代理人氏がバルサに求めるのは、今でも高いデンベレの給与(推定手取り1,000万ユーロ)をもっと上げることと仲介料の増額だとSPORTは書いています。過去4年間、怪我だらけでまともに稼働していないのによくも言えるものだと思いますが、これはラポルタたちから受け入れられないと分かった上での要求でしょう。

SPORTはまた、代理人の求めの背景には2017年夏の経緯があると説明しています。
あの時、ドルトムントに対して1億500万(+出来高3,000万?)ユーロを支払わなければならなかったバルサには代理人への仲介料を出す余力はなく、エージェントたちは選手給与の5%(年50万ユーロ)で我慢しているらしく。
Haalandの場合は代理人ライオラ(40M)と選手父(20M)で6,000万ユーロの仲介手数料を求めていると言われますし、クラック市場はそんな狂乱状態なんでしょう。

なのでデンベレの代理人氏も、自分たちが有利なカードを持つようになった今を活用し、夏に一儲けしようとしている。
結構なことではありますが、スポーツ経費(給与、移籍金もろもろ)を減らさなければならないバルサには、応じる金庫パワーはありません。提出しているオファーも、固定額より成績に応じた変動額が中心。

バルサは日毎に追い込まれていく

FCバルセロナはデンベレ側に対し、オファーへの最終回答期限を15日間とする旨を伝え、圧力をかけているとMDは報じています。

ただし圧力であるためには応じない場合のデメリットが必要ですが、今のチーム状況においては突破力あるウスマンをスタンドで天日干しにすることはないだろうと確信する代理人には、脅しは効きません。復帰後のパフォーマンスを見て、代理人氏は強気OKとの判断を強めたでしょうし。

一方でクラブ首脳陣たちも、イライシュ・モリバの場合とは異なり、怪我さえなければ違いを見せられるデンベレに対しては、強硬な態度に出るかどうかを決めきれずにいるようです(チャビの意向が優先)。

さて12月のうちにデンベレケースが解決しない場合、ラポルタたちはどう対処していくのでしょうか。
6月末までの合意を目指し、スタンドに干すことも辞さずの姿勢で契約更新への圧力をかけていくのか、何もなかったかのように試合に起用しつつ解決の糸口を探っていくのか、もう諦めるのか。どの道を選ぶにしても厳しいですよね。

もうさっさと解決してほしいのですが、どうもその願いは叶いそうにもない。まだ騒音は続きそうです。


コメント

  1. ロンド より:

    デンベレが出て行くのはしょうがないです
    確かに彼ならバルサの外でも活躍できると思います
    経済的にも台所事情の苦しいバルサより良い条件を得られる可能性が高い
    期限切ってダメなら諦めましょう
    来期新しいエストレーモを獲得することに注力してほしいところです

  2. イザナギの目 より:

    もういらん。

  3. トム より:

    今のバルサには経済的余力が無いですし、バルトメウ時代のてんやわんやがある以上、バルサに留まる事に魅力を感じさせる事は難しいでしょう。
    特にお金が大事な代理人にとっては尚更で、バルサにお金が入らない形で移籍させればその分次のクラブから契約料をふんだくれますし、何としても契約を切らせたいでしょう。
    なので、この契約更新問題でラポルタができる事は、始めから少ないです。

    バルベルデからクーマン時代まで、クラブ内の規律は無きに等しく、メッシが重要な地位を占める中で、監督の権威は失墜していたように見えました。
    ペップ時代の選手に対する要求の厳しさを知る選手は、はっきりと物足りなさを感じていたでしょう。
    特に結果が出なくなって、戦術もメッシに頼り切ったようなチーム事情では尚更です。

    しかし、今はチャビがいます。
    チャビの自信と戦術、そしてプレースタイルにフィロソフィーは、デンベレに魅力を感じさせる筈です。
    また厳しい所は厳しくして、遅刻を許さず拘束時間を増やし、練習も負荷を高くしている印象ですが、練習には笑いが絶えず、工夫して様々な事を試していて、選手を飽きさせないようにしています。
    厳しいだけの監督はいくらでも居ますが、練習でここまで工夫して、集中と楽しさと厳しさを自然と引き出させる監督は、そうはいません。
    ペップ時代の経験が生きているのだと思いますが、チャビになって明らかに変わっているチームの雰囲気は、成功していた時代のバルセロナ、しかも消極的サッカーに頼らない強気のバルセロナの復活を感じさせる物に、一瞬で変貌しました。

    後はデンベレの気持ち次第です。
    元々デンベレは流されやすい子供のような性格と見えて、特に不満をぶち上げる事もせず、自分がやりやすいように黙々とやっていた印象です。
    そこに影響を与えられる監督はいませんでしたが、チャビは自然とそれができそうです。
    練習の負荷は上がり、これまでのような適当な態度を取れる環境は無くなりますが、新しい環境でデンベレがサッカーを楽しめると感じれば、代理人など解雇してでもチームに残ろうとするでしょう。

    この交渉では、最早ラポルタの出る余地は無さそうで、チャビとデンベレの勝負になっています。
    そしてチャビは、デンベレとの契約交渉を最優先と宣言し、バルサの環境を目に見えて変えました。
    デンベレの遅刻にも倍々罰金によって規制をかけ、脅しでなく確実に実行させるでしょう。
    それが不満と感じるなら出ていって良い、とあっさり言える厳格さも、チャビは持ち合わせています。

    全てはバルサにとって利益となるかどうかです。
    既にチャビはやるべき事をやっていると思います。
    後はデンベレに突きつけた15日までの決着を、デンベレがどうするかです。
    チャビはデンベレにもラポルタにも、それを超えたら契約更新は無し、とハッキリ言ってそうな感じがします。
    物事をシンプルに解決しようとする、実にチャビらしい展開になっていると、半分想像ですがそう感じています。

  4. t より:

    ここまで怪我を繰り返してほぼ戦力にならず、人種差別発言の問題まで起こして自分が優位になったら強気に出てくる。
    モリバの時もそうでしたが代理人が原因の可能性もありますが、このクラブの状態で年俸UPを要求するのは今までの恩を仇で返すような気が。

    こういう選手は契約の度に揉めると思うので放出でOKかと。
    ただ、シャビのあの発言があるので使われるとは思いますが。

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