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Spotifyとの大型契約を承認するための、歴史的なソシオ総会迫る

音楽配信の大手企業と高額契約で合意したバルサ
今週末にはソシオに契約の認否を問う歴史的な電子投票が実施される

今週の日曜日、2022年4月3日はFCバルセロナにとって歴史的な日となります。理事会が合意した多国籍企業 Spotify との高額契約を結ぶかどうかの判断を、ソシオが下すことになるからです。メディア情報によると、スポンサーシップでもたらされるお金は4億3,500万ユーロになるという。カンプノウに苗字がつく代わり、金庫は潤います。

胸スポンサー、カンプノウ命名権

世界的に有名な音楽配信サービス Spotify がFCバルセロナのメインパートナー、ならびに公式オーディオストリーミングパートナーになることで合意した、とのバルサによって公式発表されたのは3月15日のことでした。

契約期間は2022/23シーズンからの4年間で、男女フットボールチームのユニフォームにはSpotifyのロゴが入る。トレーニングウェアにもロゴが入る。
さらにはSpotifyはスタジアムのタイトルパートナーにもなり、我らのエスタディはSpotifyカンプノウなんて名前を冠するそうです。バルサもついに、スタジアムの名前を売る。バルサ選手だけでなく、ミュージシャンたちの写真もスタジアムを彩ることになるんでしょうか。フットボールと音楽の融合。ここは純粋に楽しみですけど。
モダンなスウェーデン企業ってのも悪くない。むしろ好印象です。

命名権が12年間ってのは長いですが・・・数年も経てば、もうそれが普通になってるのは間違いない。胸ロゴがそうですからね。。

決めるのはソシオだが

FCバルセロナはソシオが運営するクラブですから、クラブの今後を左右するような決定は、理事会の裁量だけで下すことはできません。
そこで4月3日に開催されるのが、臨時ソシオ総会です。今回はついにオンライン開催となりまして、クラブから招集を受けた代議員ソシオ/ソシアの皆さん(4,478人)は会場へと足を運ばなくても良い。
バルサTVなりストリーミング放送で会の進行を見つつ(理事会メンバーなど必要最小限の参加者のみがAuditori1899に集まる)、投票の時は特設サイトのボタンをポチッとすれば良い模様です。

オンライン開催、そしてカンプノウの命名権を電子投票で問う。バルサにとって非常に歴史的な機会となります。

ただし、、、ソシオが契約の是非を判断しようにも、Spotifyさんの求めによってラポルタ理事会はまだ音楽サブスク企業から受け取る金額を明かせていません。

これは守秘義務条項によります。
透明性の重要さをこれまで何度も強調してきたラポルタはギリギリまでSpotifyを説得していくと語っているけれど、もし金額を明かせない場合は、自分たちを信じて承認してくれというなかなかの話。ソシオがクラブの所有者だからこそ生じる問題で、このあたりのぶつかり合いもバルサの特殊性を表していますよね。

バルサが株式会社化を逃れ、現在の運営モデルを継続していくには財政再建、ついてはSpotifyからの収入が不可欠なのだから、ソシオはクラブのために奮闘する会長たちを信じて合意を承認すべしということです。カリスマ性の陰で時に見え隠れする不安定さには、とりあえず目を瞑って。

メディアが明かす金額

そこで登場するのが、メディアです。
ソシオへと承認を促すSPORTやMD、ラジオ局RAC1が理事会に代わり、FCバルセロナとSpotifyが合意したお金に関する情報を教えてくれている。それらによると、このスポンサーシップは3つに区分されています。
4年間の胸スポンサー契約、3年間のトレーニングウェアスポンサー契約、そして12年間のカンプノウ命名権契約です。金額は以下のとおり。

男女フットボール部・ファーストチームの胸ロゴ
4シーズン合計 2億4,000万ユーロ
(内訳:5,750万ユーロ+達成容易な変動ボーナス250万ユーロ=6,000万ユーロ×4年)

男女フットボール部・ファーストチームのトレーニングウェア
3シーズン合計 1,500万ユーロ

(内訳:500万ユーロ×3年)

カンプノウの命名権
12シーズン合計 1億8,000万ユーロ

(スタジアム改修工事のある最初の4年間:500万ユーロ×4=2,000万ユーロ)
(新スタジアム爆誕後の8年間:2,000万ユーロ×8=1億6,000万ユーロ)

3つ合わせて、4億3,500万ユーロ
最低限でもこれだけはバルサの金庫に入ってくるそうです。

しかしSPORTは、Spotifyによるスポンサー料金はさらに増える可能性があると言います。もし同社が胸スポンサーを4年後に更新し、契約関係が12年間続いたなら、年間6,000万ユーロ×12で9億6,000万ユーロになるからです。
袖にもSpotifyのロゴが入るようになれば、さらに増えるというお話。
でもこれは印象操作というか、4年後にメインスポンサーが入れ替わってもクラブに入る合計収入は大差ないでしょうからね、、ラポルタを応援するメディアは良いよう良いよう書きます。バルサの価値がそれだけある、ということではありますが。

でもまあSpotifyさんにはお世話になるので、普段は無視しているプレミアム会員へのアップグレードの誘いに、ちょっと耳を傾けてみようかなと思わなくもなくもなくもなくはない。クレに嬉しいプランとか出来ませんかねぇ。バルサユニ着用だと何故だか広告なしで音楽が再生できるPremium Culer。

そしてこのSpotifyとの契約が承認されれば、次はCVC(投資ファンド)との合意と、バルサの映像制作を受け持つ Barça Studiosの49%売却。欧州の頂点へと返り咲くための財政再建は進んでいきます。

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