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「私たちは集中治療室を出た」と金庫番副会長:メッシ復帰については「門はいつも開かれている」

“レバー”によって黒字となったが、まだ安定した状態ではないバルサ
依然としてサラリー削減は大きな課題であり、解決はおそらく2024年

FCバルセロナの金庫番副会長エドゥアルド・ロメウが10月6日(木)、2021/22シーズンの決算と2022/23シーズンの予算を発表しました。副会長によると昨季は9,800万ユーロの黒字で終わり、今季はさらに2億7,500万ユーロに増える。「私たちは集中治療室を脱し、一般病棟に移った」とバルサの状況を例えて説明する副会長です。2年後くらいに控える、退院の日が楽しみだ。

メッシ復帰について

カンプノウ内の会見室でロメウさんは報道陣の各種質問に答えています。そのなかで最もキャッチーなものの一つが、レオ・メッシ復帰に関するものでしょう。副会長は言います。

「それは私ではなく、スポーツ部門の担当する案件です。もし彼らが適切だと考えるのであれば、私たちは目標達成のために働いていきます。私たちは奇跡を起こせるのです。会長がすでに言ったようにレオ・メッシはクラブの資産であり、彼への門は常に開かれています

レオとファンに対するアピールですね。
あとはお金に関するあれこれなので、面倒くさい方は適当に読み飛ばしてください(笑)
ロメウさんはなかなかに説明が上手だし、誠実さもあるので見てほしいですが!

“レバー”効果

金庫番副会長エドゥアルド・ロメウが記者会見にて説明した数字の中で、主だったものは次のものです。
※100万ユーロを1Mと表記

98Mユーロの純利益

  • 2021/22シーズンの収支結果
  • ■収入 10億1,700万(1,017M)ユーロ
  • ■費用 8億5,600万(856M)ユーロ
  • ■経常利益 1億2,400万(124M)ユーロ
  • 純利益 9,800万(98M)ユーロ

2021/22シーズン予算では収入が765M、費用が784Mだったので共に増額。特に収入が大きく伸びたのは、シーズンを黒字化するために“経済的レバー”の第一弾(Sixth Streetに放映権の10%を25年分売却)を動かし266Mの収入を得たからです。

クラブ史上最高額予算

  • 2022/23シーズン予算
  • ■収入 12億5,500万(1,255M)ユーロ
  • ■費用 10億6,500万(1,065M)ユーロ
  • ■経常利益 3億6,600万(366M)ユーロ
  • 純利益 2億7400万(274M)ユーロ

そして今季2022/23シーズンは、バルサ史上最高額となる1,255Mもの収入をクラブは予想しています。これもやはり、夏に稼働させた“レバー”によるもので、テレビ放映権売却によって400Mを得たことが効いている。
ただ、“レバー”以外でもスポンサー収入の増加(特にSpotify)やマーケティング戦略、スタジアム入場者増によって2021/22シーズンよりも105Mの収入改善が予想される、とロメウ副会長は説明しています。ついにCOVID-19の影響下から脱したわけです。

費用も増えて1,065Mとなりますが、これはスポーツ経費の増加が大きい(後述します)。
最終的な純利益は274Mまで伸びると予想しています。

この予算案は10月9日(日)に開催されるアサンブレア(ソシオ総会)にて提出され、ソシオの承認を受けなければなりません。

次なる“レバー”

ロメウ副会長はこう述べています。

以前の私たちは集中治療室にいましたが、現在は一般病棟です。なすべき仕事はまだ数多く残っている。数字は気まぐれですから、いつも戻っていくのです」「続くシーズンに自分たちが望む地点へと辿り着くために、今季、そして来季、私たちはいくつかのメカニズムを使うことになるでしょう」

選手の売却が“レバー”となる可能性はあります。可能性は数多くあるのです。もし“レバー”による収入がなければ、昨年は106Mの、今年は210Mの赤字だった。私たちは収入を増加させるべく働いています。スポンサーからの信頼を回復させるのは簡単ではなく、進むスピードは願っていたものより遅くなっています」

第5の“レバー”として有力なのは、まだ手付かずのBLMの売却(最大49.9%)です。
バルサは来季、カンプノウの改修工事のためにムンジュイックでプレーせねばならず、100Mユーロの収入減になると予想されています。給与削減も簡単ではないですし、FFPをクリアするためには“レバー”に再び頼る必要性がありそう。集中治療室からは出たとはいえ、入院中なのは変わりないのです。
チャンピオンズで2年連続GS敗退になるのも、ダメージが大きいので避けたい。

「チャンピオンズ・グループステージ敗退の影響は、昨シーズンは12Mユーロでした。私たちは手にしていない収入も計算していますが、節約する支出も同様です。今季はラ・リーガ優勝とチャンピオンズ準々決勝進出を考慮しています」

「(ムンジュイックへ行くことで)想定される収入の減少を相殺するよう試みているところです。私たちは想像力に富み、アイディアは多くあります。インパクトを最小限にしたいところです。前理事会がしたこと、しなかったことには腹が立っています。もっと前にアスパイ・バルサ計画の認可は取っておくべきでしたし、そうしていればパンデミック中に工事をできたのです」

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