本命としての役割は受け入れると監督。
2013/14シーズン最初のタイトルの懸かった、アトレチコ・マドリーとのスーペルコパ。そのイダは21日(水)、ビセンテ・カルデロンにて行われます。23時キックオフという、なんともスペインらしい時間での試合です。その前日会見でヘラルド・マルティーノ監督は、バルサが本命視されていることに関し次のように語っています。「バルサを率いるとなれば、常に勝利が義務付けられるからね。タイトルを手にするべく、物事が上手く運ぶよう努めていくよ」。ただし「勝負は180分」。カルデロンでのイダで全てが決まることはなく、「カンプノウでのブエルタをプレーしなければならない」と指摘する監督です。
アトレチコ戦はきわめてタフなテスト
「バルサが本命の役割を担わずにいるのはとても難しいことだ。ほとんどのコンペティションで、バルセロナは優勝候補と言われることになる。しかし本命としての立場を受け入れたからといって、タイトルが保証されるわけではない。38試合の結果で決まるリーガのようなコンペティションは、こういった90分、あるいは180分で勝負が決まる大会よりも可能性がある。今回勝敗を分けるのに必要なのは、ただ1つの良い夜、あるいは悪い夜だけだ」と、短期決戦の難しさを強調するタタさん。ライバルとなるアトレチコのことはどう見ているのでしょうか。
「ここ数シーズンでの彼らのプレースタイル、相手の倒し方、守備の堅固さ、そして何よりもその勝ち方から言って、アトレチコ・マドリー戦はきわめてタフなテストだよ。彼らはポゼッションができなくても心地良く感じる、非常に激しいチームだ。ボールを保持した際の縦への動きは速く、攻撃陣も充実している。セカンドボールでのプレーも得意としているね。彼らにダメージを与えられないように、私たちは賢くプレーしなければならない」
アトレチコを率いているのは、同じアルゼンチン人のディエゴ・シメオネです。「チョロとは話してないよ。監督としての彼について、私から言うことはない。選手時代と同じように、彼は監督となってごく短期間で大きな成果を手にしてきた。そしてアトレチコは彼の家となっているね」
スーペルコパの価値は?「プレーする全ての試合に、私は価値を与える。タイトルを勝ち取るのとそうでないのとは同じではないんだ。リーガやチャンピオンズのような重要性や評価はないとしてもね」
そして23時キックオフに関しては、「そういう試合はこれまで見たことがない。いちクラブが交通機関の延長運行代を支払うのもね(過去記事参照)。ただ、開始時間が普通でないことは言い訳にはならない。時間にかかわらず良いプレーをし、勝たなければならないんだ」
成果を見るのは少し先のこと
このシメオネチームとの対決を「タフなテスト」とするマルティーノ監督は、「私にとってはレバンテ戦もまたタフな試験だったんだ。結果的に快勝したことは、私たちが危険な試合だと見なしていなかったことは意味しないからね」とコメント。そのリーガ開幕戦でファンを魅了したプレッシングについてはこう述べました。
「チームがプレッシングをモノに出来たかどうかを見るには、10試合ほど待たなければならないだろう。1つの試合だけではなんとも言えない。プレッシングはトレーニングで鍛えられるけれど、同時に選手たちの気持ちにも依るんだ。運の良い日になるかどうかではなく、選手たちの良くやろうという気持ちが求められる」
マルティーノはまた、現時点ではまだ適応の過程だと強調します。「私はバルサやスペインでの働き方に慣れていかなければならない。たとえばニューウェルズでは、3つのコンペティションをこなす中で、35日連続でトレーニングをしていたからね。今は理解を深めていく時期だよ。異なった文化がどう共存していくのかを見ているんだ」
そして。「今はそう多くトレーニングはしないし、そう多く走らない。4週間ほどはその感じでいくだろう。大きな変更はしていないよ。これまで私たちは幾つかの問題点をトレーニングしてきたけれど、選手たちは良い反応を示してくれた。私たちの目的は、かつて手にしていたものを再び得ることだ。新しい何かを残せるかどうかはまだ分からない」
思い切った決断は選手の意見を聞いてから
カルデロンでネイマールが先発するか訊ねられたを監督は、「遠征に参加するのだから、その可能性はある」としながらも、「水曜日の23時になれば判ることだよ。私は誰が先発するかを知っているけど、明かすのは明日だ」とスルー。そしてレバンテ戦でメッシを途中交代させたことを再度問われると、こう答えました。
「これは相互理解の問題なんだ。私たちは言葉を交し合ってきた。そしてレオは理解してくれているよ。私は一方的に押し付けるのは好きじゃないし、会話をするほうが気楽なんだ。人間関係と同じように、フットボルでもバランスが重要。5試合連続して途中交代させないよう、注意をしないとね。最後に決断をするのは私だ。けれども選手たちと話すことなく、過激な決断を下すことはない。もし意見の相違があり、選手の意見に納得をしたなら、私が意見を変えることだってあるだろう」
ではアレクシスとペドロのポジション争いについては。「彼らというよりも、チームを編成する私の問題となるだろう。激しい競争があることで、選手たちはより向上していくものだよ。一般的に選手たちは、自分たちだけでなんとかするんだ。全員が野心を燃やしていて、プレーのバリエーションを認識しているは良いこと。重要なのはみんなで来年6月へ辿り着き、ひとりも脱落しないことなんだ」
ちなみに。マルティーノ監督はアトレティコの攻撃の中心であるダビド・ビジャについてはこう述べています。「彼はすばらしい選手。そして監督は誰もすばらしい選手を鍛えたいものだから、私も彼を指導してみたかったよ」
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