2点差を追いつかれ、苦戦したことを反省する監督。
試合終了まであと10分の時点でスコアは2-0。一見決着がついたかに思えたこの試合はしかし、そこからドラマチックな展開となります。守備の混乱からラキティッチに1点を返されると、終了直前の89分にはコーナーからコケにボレーを決められて2-2の同点に。最終的には、そのまま引き分けもやむなしというアディショナルタイムにメッシの突破が炸裂し、アレクシスのゴールによって勝点3をもぎ取ったわけですが、非常に危なっかしい流れだったのは間違いありません。もっと確実に白星をモノにしなければならなかった。マルティーノ監督はそう試合を総括しています。
ゲームをコントロールすることの必要性
「セビージャの攻撃的選手交代が私たちにダメージを与えたね。今日の私たちには、試合をコントロールするためのポゼッションが欠けていた。打ち合いにならないためには、もう少しゲームをコントロールする必要があったんだ。試合は局面に応じ、縦へと動かす必要がある時と、ポゼッションが求められる時がある。2点リードをしている状況では、必要なのは後者だ。私たちは試合を閉じなければならなかった」
攻撃的な選手交代を行い、果敢に前へと出てきたエメリ率いるセビージャに、後半のバルサは好いように侵入を許しています。鳥かごポゼッションによって気持ちを挫くことを、この夜のタタチームは出来ませんでした。2週間前のメスタージャでもバルサは3-0から3-2にされていますが、マルティーノ監督の見解では2点を食らうに至った理由は異なる。ポスティガの2点は交通事故のようなものだったけれど、今回は防げたというわけです。
「バレンシア戦では試合を管理し切れなかったわけではないが、今回はそうだ。セビージャの2得点は、私たちが試合をコントロールできなかったことによるもの。後半の私たちには多くのスペースがあり、リスクを冒す必要はなかったからね。幾つかの点を修正しなければならないけれど、勝てたことには満足している。勝って問題点を修正する方が、負けてからよりも簡単なんだ」
前半はセビージャのシュートを1本に抑えていたバルサでしたが、後半は容易にエリア近くまで侵入されると、決定機も5回ほど作り出されています。「ブスケツを一人にしないように、彼の周りのスペースを埋めなければならない。ボールを失ってからの引き方に問題があった」
一方で収穫だったのは、ネイマールの好パフォーマンスです。「ネイマールは非の打ち所のない試合をしたね。攻撃面だけでなく、チームのための仕事もすばらしかった」。シーズンが始まって1ヶ月ほどでこの馴染みっぷり。まだ遠慮している節が見えますが、ネイゴールが爆発しまくる日も遠くはないでしょう。
選手たちも反省
もっとゆとりをもって勝点3を得るはずの試合が、ジェットコースターのようなラストになったセビージャ戦。これには選手たちも反省しており、修正が必要だとの意見で合致しています。鬼気迫る守備にてチームの危機を何度も救っていたマスチェラーノは言います。
「僕らはもっともっと良くならなければならない。自分たちのエラーによって、同点にされてしまったんだからね。最終的には勝ててラッキーだったけれど、いつもこんなふうに行くわけじゃないんだ」
コーナーキックからの失点が多い点については、「コーナー云々の問題ではなく、2点リードしていてああいうことになるのが許されない」というヘフェシート。ただしそれは「チームのプレーが悪かったというわけではなく、タイムリーなエラーだったので騒ぐ必要はない」との見解です。
同様に、セルヒオ・ブスケツは「今回は肝を冷やすだけで済んだけれど、同じ事を繰り返してはいけない」とコメント。ビクトル・バルデスもまた、「緩慢に前へ出たことでセビージャに攻撃のスペースを与えてしまった。幾つかの局面でコントロールが効かなくなっていて、それが相手に勝点を得るチャンスを提供することになった」と述べています。
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