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テージョへのご褒美

 

良い働きをした若者に、待遇アップで報いる。

この夏、バルサのトップチームは例年以上にメンバーが動くと見られています。補強だけでなく、オーバーブッキング状態とテクニコの考える選手の放出もその1つで、残念ながら複数のカンテラーノたちがドナドナされることになるでしょう。しかし絶対に出すべきではない若者も数名いまして、独特の存在感と結果を出しているクリスティアン・テージョ(21)もその1人。ペップによって引き上げられ、ティトの元で成長しているスピードスターにクラブは契約条件の向上で応えようとしているようです。

 

勝ち取った高評価

クリスティアン・テージョはこの2012/13シーズンをフィリアル(Bチーム)契約で開始しました。しかし契約期間は2013年の6月30日まで、おまけに契約解除金が1,000万ユーロだったため、国内外から数多くのオファーが届いていたようです。そこでバルサは将来のスター候補を他所へと奪われないように、契約延長をオファー。昨年12月17日に2016年までの延長で合意し、トップチーム所属となりました。ただ、何故だか契約解除金は1,000万ユーロのままなので、今も英国方面から熱い視線が送られる状況に変化はありません。

8日付のSPORT紙によりますと、テージョの契約書にはトップチームで公式戦50試合に出場すればボーナスが与えられる、というような条項があるそうです。今シーズンここまで、弾丸男の出場は31試合なので賞与発動には不十分なのですが、日頃の働きぶりや試合でのパフォーマンス、今後への期待感はクラブに何かしらの褒美を出す価値はあると思わせました。そしてボーナスを出すとともに、契約解除金も他クラブが誘う気をなくさせるほどにアップさせることになったという次第であります。

正確にはまだ内容を検討している段階らしいのですが、テージョは近々バルサとの契約を更改することになるでしょう。この子をしっかりと捉まえておかなければ、後で泣きを見るのは確実。来シーズンはフィリアル選手用の37番ではなく、トップチーム用の番号を背負っているに違いないスピードスターです。

 

今後の課題

ちなみに… クリスティアン・テージョのパフォーマンスにはとっても満足しているコーチ陣なのですが、あと一つこれが良ければ、彼は更にグレートな選手になるぞと考えている要素ももちろんあります。

テージョの持ち味は、抜きにくると判っていても止められないスピードと、1対1の局面やシュートにおいて物怖じしない性格にあります。彼のプレーを一言で表すとするならば、電光石火。ノッているときのテージョを止めるのは至難の業で、数々のデフェンサを千切っていく様を私たちは何度も目にしてきました。

しかし一方で、ノッていない試合や時間帯は相手ラテラルに封じられてしまい、プレーにもあまり関与できなくなる。最近ではだいぶん改善されてはきましたが、パフォーマンスに波があるのです。またペドロやアレクシスたちに比べれば、守備での貢献で引けをとります。チームがボールを保持していない時、あと少し追ってくれればベリーグーです。

というわけで、テクニコが来季のテージョに求めるであろうのが好不調の波を減らしていくこと。まだ21歳と若さあふれるエストレーモですから、先輩たちから多くのことを学び、引き出しを増やすとともに名選手へと成長していってくれるでしょう。あの得意のロスカが彷彿とさせる、ティティ・アンリのようになっていけば最高であります。

 

モントーヤも渡さない

テージョと並んでもう1人、テクニコが手放したくないと考えているカンテラーノがマルティン・モントーヤです。バルサの右ラテラルには不動の第一オプションであるダニ・アルベスがいて、出番こそさほど多くはなかったモントーヤですが、監督からのお呼びがかかれば毎回高レベルなプレーを披露。本職ではない左ラテラルでの起用にも、バッチリ応えてきました。22歳の若さですから、さらなる成長が期待されるマルティンであります。

となると、代理人の元へと届いてくるのが国内外のクラブからの誘いの声です。テージョの場合は、その特性からイングランド方面のクラブがラブコールを送っている一方で、モントーヤの場合はイタリア方面。とりわけインテルが関心を示していると言われています。しかしながらバルサの19番は契約解除金が2,000万ユーロとなっていて、インテルには高い。よってモントーヤが契約満了の2014年6月まで待つと言うならば、トップ選手並みの給料を払いましょうという話のようです。

しかしながらバルサには、モントーヤを放出しようとの考えはありません。出番がなかなかやって来なくとも不満を漏らすことなく準備をし、出番となればきっちり役割をこなす、子犬の目をしたカンテラーノを敢えて手放すテクニコなんていない。よってクラブが来季で契約満了となるマルティンに、期間延長+給料アップのオファーを出すのは自然の流れです。

カンプノウでの成功に賭けるか、条件面で勝りそうなインテルを選ぶかは、モントーヤ自身となりましょう。自分のキャリアにとって何がベストなのかを、若きラテラルはこれから考えていくことになる。ダニが以前ほど圧倒的存在でなくなっていて、契約満了が2015年であることを考えるならば、モントーヤはバルサを選択するんじゃないかと思うのですが、さてどうでしょうか。

 

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