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マルティーノ「自分の影響はまだごく小さい」

 

結果は出ているが、改善点は数多いと監督。

バルサ監督として臨んだ初クラシコで、チームを勝利へと導いたヘラルド・マルティーノ監督。正直ホッとしたことと想像しますが、試合終了後のミスターは満足げながらもまだここで気を緩めるわけにはいかないとの表情でこう語っています。「マドリーに6ポイント差をつけたことは、数字的というよりも精神的な面で効果がある。私は満足しているけれど、シーズンは始まったばかり。リーガはまだ28試合も残されているし、私はアトレチコがライバルの1つだと今も考えている」

 

前半は合格、後半はいまいち

マルティーノ監督はまず、セスクを偽9番に起用した理由について、「セスクを使うことで狙ったのは、ラインとラインの間にデランテロを置くことだった。レオが右へと行った時は彼がデランテロ・セントロとなり、レオが真ん中にいるときはマルセロの上がりにプレッシャーを掛けていた。ラモスを中央に置くマドリーのフォーメーションを見た時、メッシとネイマールがサイドで1対1で勝負することを選んだ」と説明。セントラルが右マスチェ、左ピケだったことに関しては、「アルベスの背後をカバーすることと、マスチェラーノがクリスティアノと走ることを狙った」のだそうです。

また試合展開に関しては、ハーフタイムを機に内容が違ったとミスターは言います。

全体として、前半はチーム全体の動きが良く、いつものバルサが見られていた。私たちはマドリーの攻めを無効化し、彼らにチャンスを作らせなかった。マドリーの得点機は、私たちの不注意による(ケディラの)1回だけだった。しかし後半の20分間ほどは下がりすぎ、主導権をマドリーに譲ってしまっていた。それは意図したことではなかった」

マドリーの勢力が拡大していたことが、駒を動かす決断をした理由だと述べる監督です。「だから試合状況を改善するために、選手交代を行ったんだ。引きすぎていたのは変わらなかったにせよ、それによって私たちは少しコントロールを取り戻せた」

イニエスタをソングに代えた采配は、守備固めを目的としたとミスターは認めました。「中盤を強化するために必要だと思った。これからもソングを“10番”として試したりはしないだろう。あれは試合に勝つための交代だったし、これからもまたやっていくよ」

首都方面ではマスチェラーノによるクリスティアノへのチャージはペナルティだった!の大合唱。アンチェロッティは公然と審判の判定に不満を漏らし、マドリー公式サイトもうだうだ言ってます。それに関して我らのミスターは、皮肉を込めてこうコメントしました。「いつもと同じく、審判に関して意見をするつもりはないよ。今回は特に、相手チームの監督がすでに発言してるしね

 

メッシ、ネイマール、アレクシス

選手個人に関するマルティーノの評価はこうです。まずはいつものクラシコほどには存在感を示さなかったメッシについて。「イニエスタにもレオにも同じことが言える。選手個人が輝けるかどうかは、チームのパフォーマンス次第なんだ。チームのプレーは後になるほど落ちていた。私は選手たちをチームレベルで評価している。メッシは今日も非常によく働いてくれていたよ。他の偉大な選手たちのように、彼がチームのためにプレーをするなら、チームがボールを取り戻す可能性は増え、それによって攻撃はより容易になるだろう」

先制点をマークし殊勲のネイマールについて。「彼はすばらしい試合をしたけれど、最高の試合を彼はすでに何度もしている。ただ、クラシコにおけるゴールは彼の評価を高めるね

勝利を決める追加点をあげたアレクシスについて。「クオリティを持った選手たちは、自分たちの力で成果を残す。私の力ではなくてね。彼が結果を出す上で私はなにもしていない。彼は昨シーズンの終盤から良いプレーを継続しているんだ。このゴールによって彼を巡る状況が良くなり、人々が彼をより認めるのであれば、それは歓迎すべきことだ。アレクシスは大きな自尊心を持った選手だし、いつも準備を整えている。彼はグラスゴーで途中出場から決定的な仕事をした。今日もそれと同じだ」

シーズン開幕からチームは無敗を守っています。「9勝1分が簡単でないのは分かっているけれど、チーム内での私の影響は以前と変わらず小さなものだよ。私はもっと考え、チームを知り、ライバルたちを適切に分析し、選手たちを正しく使えるようになる必要があるんだ。これまでの結果は良いものだったとはいえ、改善していくべきポイントは数多く残されている

最後にエル・タタさんは、カンプノウを訪れた10万弱のクレたちへと感謝の言葉を表しています。「ファンの振る舞いには大変嬉しく思ってる。特にティトへのサポートは称賛すべきものだと思ったよ。そして試合が始まってからは、チームをとても助けてくれた。苦しい試合だったからね」。そしてミスター曰く、「まるで自分がプレーしたみたいだ。早く寝に行きたいよ」とのことであります。

FCバルセロナ 2-1 レアル・マドリーのマッチレポートはこちら

 

雑感

まずはホッとする勝利でした。過去の恩恵を忘れてぐじゃぐじゃ言ってる人たちはいますが、まあそれはいつものこと。バルセロニスタはキラキラ輝く3ポイント獲得を祝いつつも、マルティーノ監督に倣って兜の緒を締めていくことにしましょう。きっちり試合を閉めていれば2-0で勝てたゲームでしたが、同時に聖バルデスが降臨せず、クロスバーにも助けられなければ、引き分けで終わっていたかもしれなかったのも事実。それでも評価すべきは、あの5-0のように“完璧だった!”という内容でもなく、宇宙人メッシの決定力に頼らずとも、このビッグゲームに勝利できたことです。

今回主役となったのは、メッシ不在時に活躍してほしい2人のネイマールとアレクシスでした。チームは昨年と同じ轍を踏まないように対策を取り、スビサレッタが言うように賢く勝ってくれた。セルヒオ・ラモスのピボーテ起用が失敗に終わるのを尻目に、クリスティアノを自由にさせませんでした(危なかったのはハーフタイム前の1回のみ)。

後半は疲れが現れたことと、マドリーがギアを上げ、前半の失敗を修正したことでしんどいことになりましたが、そこで颯爽と大仕事をしたのが我らのアレクシス・サンチェスでした。バランとペペにマークされ、ああもう打つ手がなさそうと思われた瞬間、繰り出されたまさかのバセリーナ!!サンちゃん、今日からはもうあなたが自分を「フガドラッソ(スゴイ選手)」だと語ろうと、それへの反論も茶化しもないでしょう。ネイマールのクラシコ初ゴールとアレクシスのゴラッソが見れて、マドリーとの勝点差も6に広がった。すこぶる爽快な日曜であります。ビスカ・バルサ!

 

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