裁判所がふたりに、9月17日の出頭を命じる。
メンバーをごっそりと入れ替えたスペインが、タヒチを10-0で粉砕したコンフェデレーションズカップの第2節。カタルーニャのメディアもこの金曜日はその話題が中心となっていて、ビジャのハットトリックを除けば、チアゴがマンチェスターに接近している件にメッシ親子への出頭命令と、楽しいニュースは特にありません。ちなみに法廷の被告席は”banquillo”といいまして、スポーツ用語での”ベンチ”と同じ。なのでメディアの見出しとしましては、”メッシがbanquilloへ”というのがベタながらもよく見かけます。
400万ユーロの脱税容疑で
2013年6月20日、バルセロナのガバ裁判所がリオネル・メッシと父親のホルヘ・オラシオ・メッシに対し、9月17日に出廷し、脱税疑惑に関する供述を行うように命じました。2007年から2009年にかけ、彼らが肖像権をベリーズやウルグアイの企業へと譲渡(販売?)するにあたり、租税回避地を使うことによって400万ユーロほどごまかした云々・・・
ムツカシイ単語だらけなので、恥ずかしながらワタクシちんぷんかんぷんなんですが、スペインに支払うべき税金を払わず、他の税金の安い国の制度を利用して得をしただろう、ということの模様。似たようなことはアマゾンやアップル、スターバックスなどの多国籍企業でも言われてますね。
チャンピオンズ開幕と重なる
そのあたりのことに関しましては、税金関係にもっと詳しい方々にお任せするとして、バルサファンとして影響を受けるのはその出頭日です。ガバ裁判所が指定した9月17日(火)は、他でもないチャンピオンズの開幕日。グループリーグの第1節は17日と18日に行われるのですが、組合せ抽選会でバルサの対戦日が17日となって、かつフエラでの試合となれば、我らの10番はまず出場することは出来ません。よってクラブとメッシ側は、日程変更を求める書類を提出する考えのようです。
ちなみに十分に正当なる理由がある場合は、裁判所へ出頭する日程の変更には問題はないそうで。身近な例では、レアル・マドリーのカリム・ベンゼマの件があります。白組のデランテロは2月、高速道路を200kmでぶっとばしてスピード違反で捕まったのですが、裁判所は当初3月26日の出廷を命じたものの、ムンディアル予選があるからとの選手の訴えを受諾。ベンゼマはスペイン戦に出場しています。
でもいくら日程変更が認められても、この騒動によってメッシが被る精神的影響は大きいでしょう。サンドロ・ロセイ会長は「メッシも彼の家族も落ち着いていた」と数日前に語っていましたが、これからは当分いつもとは違った騒音に囲まれるわけで、ストレスにならないはずがない。この夏のメッシは慈善試合で休みなく北南米を回りますし、コンディション調整の成否が気になるところです。たとえ因果応報であるにせよ。
ホルヘ・メッシ「中傷キャンペーンがひどい」
メディアの伝えるところによれば、今回の疑惑に対するメッシ家の反応はどうやら”当惑”のようです。出廷報道があった後、レオは自身のフェイスブックページにて「自分たちは決して違反を犯してはおらず、税務顧問の助言にしたがって納税を行ってきた」とコメント。実際、永遠のフットボル少年であるメッシが、税金処理に関わっているところは想像もつきません。ならばナニかを知っているとすれば父ホルヘさんですが、彼は昨日ラジオ局カデナ・コペの取材に応じ、「息子は毎年、2つの数字の後にゼロが6つ付く額を納税をしてきた」、と強調しています。つまりは最低1000万ユーロです。
そしてホルヘ氏が不快感を表したのは、この件に関する一部メディアの息子の扱い方でした。「私たちが不快なのは、特定のマスコミによる中傷的なキャンペーン報道です。彼らのやり方は非常にむごい」。彼はまた、彼ら家族の名誉を傷つけた人々に対し、なんらかの訴えを起こすかもしれない、とも示唆しています。
ホルヘ・メッシ氏は一方で、今回の件は当局と彼らの会計顧問との見解の相違が引き起こしただけで、「そういった見解の相違はごく普通のことなので、きっと意見は一致するだろう」ともコメント。税金で揉める際にはよく登場するフレーズですが、不足していた分を払うなりなんなり、正しく平穏に解決してほしいところです。
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