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コパ準決勝へ!

アトレティコのお株を奪う3ゴールで勝利。

難敵アトレティコ・マドリーを下し、FCバルセロナの国王杯1/2ファイナル進出が決まりました。今回のビセンテ・カルデロン攻略(2-3)においてカギとなったのは南米トリデンテの決定力。なかでもネイマールのチャンスを確実に仕留める能力は際立っていて、このカウンターは今後のビッグマッチでも非常に有効なオプションとなりそうです。ボールが慌しく自陣敵陣を行き来する展開はどうにも落ち着かず、あまり見たいものではないですが、速攻が美しく決まると気持ち良いのは確か。ポゼッションと上手く織り交ぜていけば、強力なチームとなりましょう。疑問符の付く判定が幾つもあり、審判が悪い主役となったのは残念でした。

カウンターアタックとセットプレー

このカルデロン決戦で一番の話題は、なんといっても南米トリデンテによるカウンターです。フェルナンド・トーレスに開始40秒と経たずして先制点を奪われた後、バルサはしばらく耐える時間帯を過ごしています。いきなりの1-0と、これ以上は望めないスタートを切ったシメオネチームは、ビセンテ・カルデロンの声援に後押しされてアクセル全開。バルサはそのプレッシャーによってゲームを作れず、ボールをほとんど敵陣へ進めることが出来ませんでした。しかしルーチョチームは慌てることなく、その時を待った。前に出た相手の喉元を突くカウンター発動の機会です。

10分の攻撃は見事でした。右サイドに大きく開いてボールを受けたレオ・メッシがロヒブランコたちの守備を引き付け、マリオをかわしてルイス・スアレスへボールを供給。スアレスのゴールを背にしたポストプレーからの左スペースへのパスも、突っ走ってきたネイマールのコントロールからシュートに至る流れも完璧で、クラックと呼ばれる選手たちのすごさを改めて確認したプレーでした。ダメ押しとなる3点目でも、メッシが効きまくり。レオからボールを受けるべく、猛ダッシュで一気にエリアから逆エリアへと走ったジョルディ・アルバも天晴れです。

そして2点目となったセットプレーでの得点。ラキティッチのシュートを阻まれて手にしたコーナーキックで、そのラキティッチが鋭くカーブするボールをニアへと送り込み、ブスケツが逸らしたところをファーのルイス・スアレスが押し込む。実際にはその手前でミランダのオウンゴールとなりましたが、彼が触れられなければスアレスが決めていたことでしょう。カウンターとセットプレーで3得点を奪う。どちらがアトレティコかという“プランB”っぷりで、クレとしてはなんとなく喜んじゃいけないんじゃ?と思うほどです^^;(喜びますが)

相手を引き付け、さらにマークを剥がせるメッシが右サイドにいて、走力とスピードと決定力のあるネイマールが仕上げを担う攻撃パターンは非常に強力です。あとはここにルイス・スアレス(1点目をアシスト)がもっと絡んでくれば、トリデンテはもう手が付けられますまい。アルバもよく走れています。走れるという事は、コンディション調整が上手くいっているという事。

エンリケ 「自信をもたらす連勝」

そんな会心の勝利を手にした後、ビセンテ・カルデロンのプレスルームに登場したルイス・エンリケ監督は選手たちの奮闘ぶりを高く評価しています。「チームの全てに満足したよ。開始1分に(合計で)同点にされるという風変わりな状況からの立て直し方もね。このスタジアムでプレーするのは難しいけれど、私たちはトランジションをするスペースを見つけられた。ハイレベルな相手に対しての良いパフォーマンスに満足している」

これでチームは公式戦7連勝。アトレティコ・マドリーにも3連勝です。「私たちに起こった変化は、どんなチームにも起こることだよ。シーズン中には良い時期もあれば悪い時期もある。プレーと結果のよう面において、私たちが今とても良い流れにあるのは明らかだね。それは私たちのプレーを強くし、自信を与えてくれるよ。けれどもフットボルは気まぐれだからね、たくさんのサプライズがあるし、状況は変わりうる。過信は禁物だ」。ルーチョはそして、このところの結果にも「最後にタイトルを得られなければ意味はない」と述べています。

試合に関しては、アトレティコが諦めモードになった後半は 「とても落ち着いていた。全てがコントロールされていた」ので良かったとコメント。ただ芝生の状態については、こう残念がったバルサ指揮官です。「ボールが跳ねるウサギのように見えたよ。それがアトレティコの意図したところなのか、寒さのせいなのかは知らない。けれどもこういったピッチでプレーするのは、私たちにとってはとても難しいんだ。私たちは少しずつ、ウサギのように跳ねるボールのスペシャリストになっていってるけどね」

存在しないPKを作り出し、実在したPKを見逃し、オフサイド判定でテル・ステーゲンのスーペルアシストを無効にし、ゲームのコントロールを失って荒れさせるなど残念だったヒル・マンサーノ主審のジャッジについては、「この手の試合では私たちは全力でプレーをするし、雰囲気の面からも緊張感に満ちている。審判の仕事はとても難しくなるよ」とフォロー。ロッカールームへの通路でガビが退場処分になった件については、「チームのスタッフが、ガビが審判に何かを言って退場になったと教えてくれた。それ以上は知らない」と話すルーチョです。

それがネイマールのフットボル

この試合でも破壊力を見せたメッシ-ネイマールデュオ。後半に途中交代する際、スタンドから浴びせられたブーイングの大きさが、この夜のネイマールの出来の良さを表しています。アトレティコ選手がぶつくさ言っているネイのプレーについて、ルーチョは言います。「彼はいつもと同じだったよ。私は彼のプレーや姿勢、のびのびしたところが大好きなんだ。彼は攻守でとても貢献してくれている。ゴールを決めて、ドリブルをして、それが彼のプレースタイル。誰もそれを変えることはないよ。私たちはそういう彼をとても気に入っている。彼は勇敢な選手だ」

そのスペクタクルだったネイマールをベンチへと下げた理由については、「試合が荒れていたから、ネイマールを外すことにしたんだ。良くない終わり方にならないようする必要があった。プロは賢くなければならない」と説明。自らの現役時代を引き合いに出し、「私はかなり熱かったけれど、退場処分にあったのはたった3-4回だった(SPORT紙曰く、実際は7回^^)」とのことです。

ということで、正当にコパ準決勝へと勝ち上がったFCバルセロナ。正当に勝ったことで、怪しい判定の数々が勝敗を決めなかったのは良かったです。苦手だったフエラでの得点が増えたのも今後への期待を膨らませます。闘魂が売りのアトレティコに姿勢で負けず、彼らを上回ったのも良かった。コンディションの良さも嬉しいポイント。この調子で5月に至れるのなら、タイトル獲得も期待して良いんじゃないか、と思える状態になってきました。このフォームが春にさらに上がっているならステキです。ルーチョの言うとおり油断せぬよう、一歩一歩前進していこう!

 

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