ムニール&ネイマール弾は大きなアドバンテージ。
しっかりとゲームに集中して臨んでいるかぎり、このルーチョチームは無敵とは言わずともかなり強いな、と改めて確認した試合でした。リーガ対決から中2日、今度はサン・マメスへと舞台を移してのアスレティック・クラブ戦でバルセロナはバスクチームの激しいプレッシングをかいくぐり、効率的に二つのアウェイゴールを確保。レオ・メッシとルイス・スアレスが不在であっても、ネイマール、イニエスタ、ラキティッチ、ブスケツ、アルダ、ピケらトップ選手たちが一丸となって真摯に戦うわけですから、これに適うチームはそう存在するものではありません。修正点を挙げるなら、アスレティックのラフさが増した後半は自陣でのプレーが多くなり、最後にエラー絡みで失点したことですが、、なんであれサン・マメスでの1-2勝利は上々な結果。準決勝進出に向けては、視界良好のバルサです。
完璧だった前半の試合運び
相手チームが闘志をむき出しにしてプレッシングを仕掛けてくるスタジアムで、いかにして求める結果を持ち帰るか。その答えの一つが今回のサン・マメスにおけるバルセロナの試合運びであり、特に前半は完璧だったといえましょう。キックオフ直後のアスレティックによる嵐のような攻勢を落ち着いたパス展開でしのぎ、相手の勢いが弱まるやポゼッションで支配。訪れたゴールチャンスは速く正確なプレーで確実にものにする。ムニールがネットを揺らした先制点(18分)のトランジション(アルベス→ラキティッチ→アルダ粘って前線へパス→ラキティッチのセンタリング→ムニールのシュート)は、教科書のような崩しでした。
さらに先制点を奪われ動揺するアスレティックのエラー(ポルテーロが飛び出たのにボールをクリアできず)を逃さず、ネイマールが0-2のゴールをゲット。ハーフタイムまではビルバオに2本しかシュートを許さず、危なげなく試合をコントロールしています。
0-2で迎えた後半は、アクセルから足を離すのが少々早かったようには思います。試合はバルサがコントロールし続け、アスレティックには終盤までまともなチャンスを作らせませんでしたが、コーナーキックを後半だけで8回も与えるのは事故が起こってしまいそうで精神的に良くない。あとはゴンザレス・ゴンサレス主審がやはりというかバスクチーム(後半のファール17回)のハードタックルを抑えられず、プレーが途切れに途切れたのは不満でした。バルサに対抗するには激しい当たりも許される、この風潮はなんとかならないものですかね。
アスレティックが最後まで諦めることなくゴールを目指したことで、最後にご褒美にありつけたのは事実です。ダニ・アルベスのクリアが中途半端でなければ、、終了寸前でのアレは勿体なさ過ぎる、、と残念な失点ではありますが、スアレスとメッシが不在のサン・マメスでこの結果は上出来。ムニールがゴールを決めましたし、ネイマールは何度倒されようと立ち向かっていましたし、アルダ・トゥランはますます存在感を出していますし、その他諸々、良い試合でありました。
結果を出したムニール、アルダ、テル・ステーゲンetc.
レオ・メッシ、ルイス・スアレス、ジョルディ・アルバ、マテューを欠く中での、ルイス・エンリケのスタメン選びも的中しました。
前線ではムニールを中央に配置し、その両サイドにアルダとネイマール。1/4ファイナルのエスパニョール戦(@コルネジャ)で2得点をあげたムニールには今回もやってくれないかな、と淡い期待をしていたところ、しっかりと応えてくれたことを非常に嬉しく思います。身体を投げ出すようにして押し込んだ、気持ちのこもった良い先制ゴールでした。カテドラルでスアレスの代役を果たすのは簡単な仕事ではないですし、以前は自信なさげだった若者の目に少しずつ力がこもってきていることを願います。ムニールはこれでコパ5得点となり、大会得点トップ。いつぞやのボージャンのようになりますかな。
日ごとに評価を上げているのはアルダ・トゥランです。トルコ人セントロカンピスタは今回、偽エストレーモというよりは中盤を補強する任務を担い、ラキティッチやイニエスタ、ブスケツ(三人ともハイレベル)とともにポゼッションに貢献していました。アルダにボールを預ければ滅多なことでは奪われることなく、溜めを作った上で良い場所にパスを出してくれる安心感がすばらしい。3人を引き付けながらラキティッチへとボールを届けた先制点の場面はその見本です。
そして左ラテラルを任されたセルジ・ロベルトは、速さが持ち味のウイリアムスを封印。またもや“セニョール・ポリバレンテ”たるところを存分に発揮し、良い意味でクレを呆れさせています。顔つきも精悍になっていて、タタ・マルティーノに「大胆さが足りん」とダメだしされていた2年前を思うと感慨深いですなぁ。
テル・ステーゲンも良い仕事をしました。彼にとってサン・マメスといえば、スーペルコパで4失点を食らい、苦行の場と化したスタジアム。その始まりとなったサン・ホセの超ロングシュート(エリア外に出て頭でボールを処理し、空いたゴールに直接放り込まれた)で強い批判を浴び、リーガでのレギュラー獲りに失敗したわけですから、好パフォーマンスで心のトゲを抜いたのは好かったです。テル・ステーゲンは終了間際、サビン・メリノとアドゥリスの好機をパラドン。最後はアドゥリスに1-2にされましたが、あのプレーで出来ることは少なかったですし、チームが勝てたのは彼の活躍によるところが大きいです。アニモ、マルクアンドレ!
そして試合終了後、ルイス・エンリケは選手たちの頑張りを次のように称えています。「私たちはゴール近くで守ることになったけれど、どのような状況下でも競えることを私たちは示せたし、汗を流す必要があるならばそれをやれることを示した。アスレティックには数少ない得点機しか許さなかった。満足してるよ」
コメント
こんにちわ。いつも楽しくニュースを読ませて頂いてます。二年前よりバルサファンとなり、ほぼ毎試合をライブで観戦して応援しています!
一つお聞きしたいのですが、今回のベスト8のようなコパデルレイの試合を日本でライブもしくは録画で観る方法はご存知ないでしょうか?
現在WOWOWと欧州サッカーセットには加入しています。
管理人様はニュースを見る限りライブでご覧になっていらっしゃるかと思いコメントしました!お返事お待ちしています。
こんにちは。いつもご覧下さりありがとうございます。
コパのライブ放送を日本で見る方法ですが、Youtubeのリーガ公式チャンネルを利用するか、どこかの違法ライブサイトを探すかの二つだと思います。リーガ公式はPPVでライブ配信&録画視聴可能となってます。1試合料金は540円です。
https://www.youtube.com/channel/UCJp_fmqpgXxDF9tv1K50ltQ
録画でいいなら、検索サイトで copa athletic fcbarcelona fullmatch などと入力して探すと見付かると思いますが、怪しいサイトもあるでしょうから注意が必要でしょう。WOWOWで観れたらいいのですが。
管理人様、
お忙しい中、ご丁寧にご回答ありがとうございました!!
YouTubeで行けそうです!
今週からコパもライブで観られそうでとても嬉しいです(^^)
ありがとうございました!