カンプノウで成功するには大胆さが不可欠
引き分けに終わったバルサ対ヘタフェでは、初先発となるジェリー・ミナが大きな注目を集めました。ピケ、ウンティティ、ベルマーレンが起用できず、ディニェとコンビを組む難しい条件。しかしミナは攻守において存在感を示し、ディニェと共に“残念な試合における明るい話題”の評価を手にしています。
カッコつけたパスでピンチを招く
ヘタフェ戦でのバルセロナは両ラテラルが高い位置を取り、セントラルたちが左右に開いて中央にセルヒオ・ブスケツかイバン・ラキティッチが入る、3バックのような配置となっていました。
ヘタフェがプレッシャーをかけるのはもっぱらブスケツかラキティッチで、ミナへのプレッシャーは比較的少なめ。バルサのプレー起点となるセルヒオを窒息させつつ、初先発で硬いであろうミナがエラーをやらかす瞬間を待つ狙いがあったと考えられます。
それは一度、成功しかけました。
「最初はナーバスになっていたけど、試合が進むにつれてそれもなくなっていった」
と試合後のミックスゾーンで語っているコロンビアーノは、緊張が溶けると、パスを出すのとは異なる方向を見ての縦パス(ラウドルップ流)をやってみたのです。
これが相手選手に渡ってカウンターを食らい、あわやヘタフェの先制点かというピンチを招いたわけですが・・・
敢えて好意的に言うなら、この大胆さはミナの武器になっていくでしょう。
初カンプノウであれをやれる選手はそういないんじゃないかと。
学んでいくなかで、持ち味を出してほしい
バルセロナで成功するためには、独特なスタイルへの適応がまず第一になりますが、プレッシャーに負けることなくプレーで自分を表現できるのも重要な要素です。
失敗を恐れて無難に無難にプレーをしていれば、持ち味は出せない。
軽率なプレーを繰り返すのは問題外ですが、与えられた任務を果たすなかで大胆さを出すことは歓迎されます。慎重さの中の自由さがその選手の売りです。
あとは持ち前の自信を喪失しないよう、先輩たちの助言を受けながら、一歩ずつチームに適応していけば良いバルサのセントラルになると感じられたリーガデビュー戦でした。
まずはバルサの速いパス展開に慣れること、戦術を理解すること。
ミナは試合中もチームメイトたちと積極的に言葉を交わしているようですし、周囲の言葉に素直に耳を傾けているそうですから、思ったよりも早く信頼できる戦力となるかもしれません。
いきなりゴールか、と叫びかけた空中戦の強さはもう武器になってますしね。
今週末のエイバル戦でもおそらく、ミナは先発の機会を得るでしょう。
チェルシー戦に備えてピケは温存し、出場停止が明けるウンティティとコンビを組む確率が高い。
今度はビッグサムのとなりでどんなプレーをするのか、楽しみです。
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