7月1日から契約解除金が1億ユーロになるクラックを巡って活発化する動き
アントワン・グリースマンのFCバルセロナ入団が近づいているようです。これまでは選手側とのコンタクトが語られていたこの件ですが、夏を前にしてバルトメウ会長がアトレティコのセレソ会長に電話をしたとのニュースが登場。公式な通達は否定されているものの、いよいよ話の結末が見えてきた感はあります。
バルトメウ会長のラジオ発言
元々注目されていたグリースマンの去就ですが、さる月曜(7日)、ラジオ局RAC1の番組に出演したジュゼップ・マリア・バルトメウ会長が2017年10月に選手代理人と接触したことを認める(軽率)発言をしたことで再着火しました。
「他の代理人たちと同じように、グリースマンの代理人とも関係を持っている。昨年10月に一回会ったけれど、それだけだよ。推測に口実を与える必要はない」
驚く内容ではないですが、メディアはバルトメウがグリースマン代理人との接触を認めた!と大きく扱う。
そういえば昨年末、バルサディレクターのギジェルモ・アモールが「接触があったかもしれないし、良い反応があったかもしれない」と語り、アトレティコがFIFAに訴える騒ぎがあったのが記憶に新しいですが・・・
どうもウチの幹部は別に言わなくても良いことを言ってしまうんですよね。同番組で言ってる、「他クラブの選手のことを話すことはできない」だけでお茶を濁せばいいのに。
タイミングも良くないです。
「バルセロナの態度にはうんざり」
常日頃からの水面下での接触を鬱陶しく思っているに違いないアトレティコは、バルト発言でグリースマン報道が過熱したことに苛立ちを高め、経営責任者ミゲル・アンヘル・ヒル・マリンが「私たちはバルセロナの態度にうんざりしている」と批判しています。
「同じクラブの選手が、会長が、理事が、契約があり、あと数日で欧州コンペティション決勝をプレーする選手の未来を語るのは、私にはアトレティコ・マドリーへの敬意を絶対的に欠いているように見える」
先週末にはルイス・スアレスも「大歓迎。クラブがこの資質の選手を連れてくるのは誇らしい」と母国のラジオでコメントしていて、ヒル・マリン氏は苦々しく思っていたわけです。
移籍が既定路線でも、たしかに鬱陶しいのは分かる。
特にアトレティコはヨーロッパリーグ決勝が控えていますし(5月16日)。
契約解除金より、移籍金支払いが好いが・・・
ラジオ局カデナ・セールとカデナ・コペが昨日伝えたところでは、バルトメウ会長はアトレティコのエンリケ・セレソ会長に電話をかけ、バルサがグリースマン移籍のために契約解除金を支払う考えがあることを知らせたそうです。
グリースマンの契約解除金は2億ユーロに設定されていますが、これが7月1日からは1億ユーロへと値下がりする。
SPORTの裏取り取材では、契約解除金支払いの意思を公式に伝達した事実はないと強調されたそうですが、動きがあったこと自体は否定されてないとのことで。PSGがネイマール引き抜きの際にバルサにしたように、契約解除ではなく移籍金支払いのかたちを提案したのかもしれません。
しかしバルセロナの態度にうんざりだというアトレティさんが交渉を受け入れるはずもないですから、税金が多くかかる契約解除金方式は避けられないでしょう。
上述のヒル・マリン氏は「その時バルトメウに対し、選手が契約を解除する権利を行使するのは彼らのシーズンを通してのプレッシャーによるものゆえ、バルセロナに対しては不適切な行為への補償を求めていくだろう」と、バルサをけん制しています。
両クラブの関係は、いうほどには険悪ではないそうですが、SPORTの見出し『最終ストレート』が抱かせる印象ほどにはスムーズには進まないでしょう。ストレートがやたらと長いサーキットもありますしね。
このニュースのまとめ
- ・バルトメウ発言から、活気が出たグリースマンのウワサ話
- ・アトレティコはこれに不快感
- ・契約解除金を支払う準備があると報道
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