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残念なるバルベルデの監督解任劇

FCバルセロナがバルベルデとの契約を解除したことを発表
そこに至るまでの数日間、クラブの動きが酷かった様子

FCバルセロナに監督交代劇が発生しました。エルネスト・バルベルデが解雇となり、キケ・サティエンがその後任に就く。スーペルコパ準決勝でアトレティコに逆転負けを喫して以降、解任は時間の問題となっていましたが、呆気ないバルベルデ時代の終わりでした。そこに至るまでの経緯も残念、というおまけ付終焉です。

敬意を欠いたバルベルデ解任への動き

さて、シーズン途中での監督交代です。
夏を待たずして敢行される監督交代は、クライシスの代名詞であり象徴。昨年夏にするべきだった決断を先送りしたツケが、今こうして回ってきました。
アンフィールドでの大失敗があってなお、バルベルデに賭ける道を選んだことは尊重するとしても・・・ そのくせ今回はやけにあっさりと切ったなと。もっと擁護するかとも思いましたが、あっさり、かつ無礼にミステルの首を切ったバルトメウ理事会です。

シーズン途中での監督解任に良い後味なんてものはないでしょうが、ゴーヤも工夫次第で苦みが減らせるように、後味を多少は良くする努力を理事会は出来たでしょう。しかし今回はたっぷり苦い仕上がりとなった。バルサだからそんなものさ、とは言いたくありません。バルトメウだから、というのはありです。

酷かったのはバルベルデに対する敬意の欠如です。
スーペルコパで敗退するや、チングリになんら告げることなく、エリック・アビダル(強化技術部長)とオスカル・グラウ(CEO)をチャビ・エルナンデスの元へと送ったこと。

たとえばサウジアラビアからバルセロナへと戻る飛行機内であるとか、帰宅してすぐの電話とか、会長にはバルベルデに監督交代を考えている旨を伝えることも出来たでしょう。そういった配慮を省略し、次の日、テレビや新聞でアビダルがドーハに行っている・・・と知るバルベルデはどういう気分になるか。どういう立場に置かれるか。

結局チャビ、さらにはロナルド・クーマンにも監督就任を断られたとのニュースが出ても、クラブから監督への連絡はなかったようです。

月曜の朝、なにも知らされることなくトレーニングのためにシウタット・エスポルティーバへと出勤するときのバルベルデの心中はどうだったか。怒りか。むしろ逆に笑えてくるかもしれません。おそらく契約解除で合意し、最後のトレーニングも終え、帰宅時の表情はスッキリした様子です。

そういえばタタ・マルティーノの最後の頃も、バルトメウスビサレッタ(当時SD)にルイス・エンリケと“密会”をさせて、タタさんやセルタ(ルーチョが指揮していた)に失礼をしていたな、と思い出します。
ちなみにそのタタ・マルティーノはさよなら会見が行われましたが・・・ バルベルデにそういった場が設けられるのかは不明。完全に裏口からの退団でしょうか。

さらば、タタ
バルサ監督退任でクラブと合意した旨を発表。 試合終了後の記者会見では、ヘラルド・マルティーノ監督がすみやかに今季かぎりでの退団を表明しました。報道陣からの質問は受け付けないと事前に告げられていたので...

あと、クラブがカンテラーノたちに教える“バルサの5つの価値感”のなかに、「リスペクト」があることを理事会はご存じか。

理事会の一部に不快感

そんな敬意が欠如したクラブの振る舞いは、バルトメウ会長ら一部の幹部によって決められ、行われたようです。
SPORT紙が理事会筋から入手した情報によると、チャビと契約するためにアビさんたちがドーハへ向かったことやバルベルデを解雇する可能性など、クラブの今後を左右する重要事項であるにも関わらず、理事の何人かは「一切説明を受けなかった」というのです。

一刻も早く決着したかったのでしょうが、理事会で相談するのを省き、会長と一部側近だけで決めて動いたことに何人かの理事は腹を立てているそうですし、彼らはその動き方もバルベルデへの敬意が足りないと考えている模様。
ネイマール獲得やイバン・ラキティッチ放出などを巡って会長たちに反対した理事が、そういった無視対象になったのかどうかは分かりませんが、今回の件が影響してもっと理事会が揺れる・・・こともあるやもしれません。

2年半、お疲れ様でした

いずれにせよ・・・ ラ・リーガを連覇し、今季もまだ辛うじて首位であるにもかかわらず監督がクビになるのがバルサというクラブです。
本来なら昨シーズン終了時に解任の決断をするべきだったとは思いますが、リーガを連覇したことはもっと評価する必要はあるでしょう。就任していきなりネイマールが去るなど、大変なスカッド運営でした。3年目のバルサ主義回帰が実現できなかったのは、残念。バルベルデは“良い人”すぎて、ちょっとばかしの“狂気”が足りなかったかな。クレを惚れさせるフットボールをトレーニングする技量も。

でも人間的には尊敬されていますから、またどこかのチームの監督として対戦する時には、拍手で迎えられるんじゃないでしょうか。
これまで2年半、お疲れ様でした。これからのエルネストに幸運あれ。

 

コメント

  1. より:

    リバプールに負けたのはバルベルデよりもデンベレのせいだと思う

  2. #6racies XAVI より:

    でもこの結末はクレが望んだことでしょう。
    今更のフロント批判は偽善に聞こえます。

  3. しんのすけ より:

    うーん、セティエンもクーマンも、CLはとれる気がしない(笑)。メッシが輝いている時期は、安定した監督のしたで見たかった…。
    まあ、世代交代の時期なんでやむ無しですが。

  4. レト より:

    結局はフロントの優柔不断さにバルベルデ監督も選手も新監督も全員が振り回された印象です。
    せめて去年のうちに決断することも出来たはずなのになまじリーガ首位でズルズル先送りにした結果、後半戦開始直後という酷いタイミング。
    そもそもポゼッション回帰を掲げるならバルベルデ監督を残した理由も不明です。
    バルベルデ監督はバルサの看板が荷が重すぎただけで有能であることに間違いはないので
    新天地での活躍を祈っています。

    次期体制では流石にCLは無理でしょうが、リーガでは逃げ切りを期待したいですね。
    ここ数年では一番中盤が充実していますし、セティエン監督ならデ・ヨングをもっと輝かせられるでしょう。

  5. ポールウォルターハウザー より:

    「今更のフロント批判は偽善」って…
    管理人さんは前シーズン終了時から監督交代を主張されてましたし、監督を変えなかったフロントを批判してましたよ。
    批判コメントをするのなら過去の記事くらい読むべきだと思います。

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