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さあ、まず一撃を

 

ベルナベウで出来るかぎり叩いておきたいところ。

バルセロニスタにとっては単なるお楽しみの第一章なれど、マドリディスタにとってはきっと、今後一ヶ月の暗黒度が多いに増すかどうかの懸かった重要な一日がやってきました。サンチャゴ・ベルナベウにて行われる、コパ・デル・レイ1/2ファイナルのIDA。関係者たちの言うとおり、ここで勝負が決することはおそらくはないのでしょうが、決してないとも言い切れないのが現在の両チームを取り巻く環境です。ブエルタのある2月末がどうなってるかは分かりませんので、是非ともここで一撃を食らわしておきましょうぞ。

 

要塞ベルナベウを得意とするバルサ

聞くところによりますと、なんでもレアル・マドリーさんは昨シーズンのコパ1/4ファイナルでバルサに敗れて以来、サンチャゴ・ベルナベウで黒星を知らないんだそうです。それから378日にわたって、公式戦31試合無敗。うち26試合に勝利していて、引き分けはマラガ(1-1)、バレンシア(0-0、1-1)、ドルトムント(2-2)、エスパニョール(2-2)の5試合です。そして得点99に対し、失点はわずかに26。このベルナベウの要塞っぷりが、白組インチャの心の拠り所でありましょうか。

ただ、夏のスーペルコパでは残念な結果に終わったとはいえ(2-1で負けた)、ベルナベウはバルサとメッシが最も得意としているスタジアムの一つです。過去10年に行われた13試合の戦績を振り返ってみますと、マドリーが勝ったのは前述のスーペルコパ以外には04/05の4-2、06/07の2-0、07/08の4/1(いずれもリーガ)のみで、FCバルセロナの7勝2分4敗、得点27、失点20とかなり優勢。そしてメッシは過去8試合で8ゴールとカモにしており、本日ゴールを守るかもしれないディエゴ・ロペスに対しても、ドブレッテ3回で6ゴールと相性良しです。

 

一日早い戦術ミーティング

30日付のSPORT紙が”CONFIDENCIAL(内緒話)”とした記事に、こんなものがありました。ペップ・グアルディオラがバルサ監督に就任して以来、チームが習慣、あるいはノルマとして守っていることが幾つかあります。そのうちの一つが、アウェーゲーム時の当日遠征。ペップは選手時代の経験としてホテルで試合を待つ時間の退屈さを知っているので、試合のある日に現地入りし、集中力を保った状態でプレーに臨もうというアイディアです。結果として、ホテルの宿泊費も節約できます。

そしてもう一つ、グアルディオラが守ってきたことが、戦術ミーティングを試合開始の2-3時間前に行うというもの。これのメリットは直前まで先発メンバーが分からないことで、選手たちが最後の練習までモチベーション十分に取り組め、かつ情報漏えいの可能性が低くなる点です。

しかしながらジョルディ・ロウラは今回その決まりごとを崩し、昨日のトレーニング開始前に選手たちを集め、戦術指示を行ったのだそうです。第二監督はおよそ30分にわたってマドリー選手を分析したビデオを見せ、モウチームの攻守における弱点を教授した。特にぺぺ、ラモス、カシージャス不在による守備の弱体化ポイントを抽出し、ゴールを奪いダメージを与えることの重要性を強調したようです。また最近のマドリーはセットプレーで苦労していることから、そのあたりの仕込みも行ったと記事にはあります。

あとは白組さんが得意としている、カウンターアタックの対処方法。なんだかんだで彼らのダイレクトプレーは脅威ですし、クリスティアノの決定力は侮れないので、ロウラチームがしっかり対策を練っていると思えば心強いです。そしてその後チームはグラウンドにて実際に、戦術ミーティングで確認した点を重点練習。よってトレーニング内容は非常に戦術的なものになった模様です。

もちろん、今日の午後にマドリーへと遠征したチームは、そこでももう一度戦術トークを行います。ここから窺えるのは、なんだかんだで強いマドリーへの敬意と、ベルナベウにて勝利をもぎ取るんだというチームの気合。いつも以上に対策を施された(であろう)バルサが、手負いのモウチームを相手にどんなプレーを見せてくれるのかに注目であります。うっかりエラーにはくれぐれも要注意。

 

ロウラ「マドリーは手負いの方が危険」

今回のクラシコは、バルサが有利であるとの見方が有力です。しかしながら、どんなにクライシスっぽいマドリーであろうと、決して侮らないというのがバルサ監督のモットー。病気療養中のティト・ビラノバに代わってベルナベウのベンチに座るジョルディ・ロウラもまた白組へと最大限の敬意を払うとともに、行過ぎた期待感に警告を発しています。

「彼らが欠場者を多く抱えていて、状態も悪い云々と巷では言われているけれど、私はある一つの意見にこだわり続けたい。マドリーはどんな場合であろうと危険なチームであるし、言われているように悪い状態であるなら尚のこと、彼らの危険度は増すんだ。マドリーはものすごく偉大なチーム。欠場者がいたとしても、代わりの選手も非常にハイレベルであり、大きな差が出るとは思っていないよ。いつものように激しく手強くコンペティティブなマドリーでくるだろう」

そしてこちらもグアルディオラ、ティト・ビラノバによって繰り返し言われてきたフレーズを、ロウラもまた強調しました。「リーガとコパは異なったコンペティションだ。私たちは他のコンペティションと同じ野心をもって、この試合に向かっていくよ。そしてこの手の試合において、より平穏なチームとより困窮したチームが対戦する場合、困っているチームが良い結果を手にするのはよくあることだ。どちらにせよ、かなり難しい試合になるだろうね」

試合への臨み方については。「これまでと同じようにプレーするよう試みていく。私たちはその他のプレー方法を知らないからね。困難なスタジアムでも私たちはいつも勝利を目指してきたし、自分たちのシステムを貫いてきた。経験から言って、この両チームの対戦は毎回かなり拮抗したものとなる。決着はブエルタまで付かないよ。良い結果とは?もちろん勝てればそれは良い結果だけれど、その後も物事の成り行きを見なければならないし、あるいは別の結果が良いということもあり得るんだ」

そして。「こうすればクリスティアノ・ロナウドを止められるという方法はない。だから彼のレベルにある選手たちは偉大なんだ。魔法の杖は存在しないし、必要なのは集中力を高めることだよ。彼のゴールが決まっている点に関しては、以前の決まっていなかった時よりもたくさんゴールしている今の方が、私には普通だと思えるね」

 

今回のコパクラシコを迎えるにあたって、バルサにプレッシャーはありません。敵地で行われるコパ準決勝のイダですし、仮に白星を得られなかったとしても、アウェーゴールというお土産が2つ3つあればそれで満足できる。指揮官ティト・ビラノバの不在ももうチームにとっては問題とはなりませんし、バルデスの一件も、チームを混乱させることはありませんでした。コンディションを落とす1月なりに、プレー内容も悪くない。ということでジョルディ・ロウラの言うとおり、いつものようにバルサらしくプレーをし、ゴールを奪い取ってこようぜ選手たち!そしてマドリディスタたちが憂鬱な気持ちで2月を過ごせますように。

 

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