本気であることを示すburofaxを用い、クラブに2019/20での退団を求めた
バルサは一方的な契約解除条項は期限切れだとし、レオに再考を促す姿勢
レオ・メッシがFCバルセロナに対し、来シーズンはバルサでプレーしたくないとの旨を伝えたとアルゼンチンの放送局TyC Sportsが報じました。メッシが求めるのは、彼の契約書にある、一方的にクラブとの契約を解除できる条項を行使しての退団。しかしクラブはその有効期限は6月10日に切れているとし、選手の翻意を促す構えです。
しかし、それはおそらく構えだけでしょう。ルイス・スアレスへの戦力外通知のやり方ほか、メッシから怒って動くように仕向けているように見えてならないからです。
※後半部分は多分に筆者の主観を含みますこと、ご注意ください。
一方的契約解除条項
今回、レオ・メッシが burofax(下記) なるものを用いてFCバルセロナに求めたのは、契約を即時解除しての退団です。これが実現可能かどうかですが・・・
スペインではビジネスで一般的に用いられている、重要な文書を送付する手段。最近は電子化もされているようです(faxで送ってもいいらしい)。裁判でも使用可能。日本では内容証明郵便がそれに近く、つまりは送信者が本気であることを示すものです。
レオ・メッシとFCバルセロナの契約は2021年6月末までとなっています。
そしてクラックの退団を防ぐための防御シールドとして、7億ユーロもの契約解除金が設定してある。ネイマールを2億2,000万ユーロで引き抜かれたことで、大幅に増額された額です。
しかしクラブの功労者であるメッシの契約書には、「一方的に1年早く、2020年6月末で終わらせられる条項」もある。これを使うことで、2019/20シーズンでの退団が可能になります。ここで争点になるのは、その契約解除条項の有効期限です。
バルサの法律部門は書面に6月10日までと記されているので期限切れとする一方(SPORTは5月30日とも)、メッシ側は2019/20シーズンは先日終了したばかりであり、いまも適応可能だと解釈している。
翻意を促すクラブとの話し合いで決着が付かなければ、自ずと裁判所に裁定を求めることになるでしょう。メッシはそれらも見越し、弁護士を通じてburofaxで文書を送りました。
メッシがここで引退したいと繰り返していた、“人生のクラブ”であるバルサに対し、そんなことをする事態を作ったバルトメウたち。これが罪深いです。
悪化していったメッシとバルトメウ理事会の関係
今回のレオ・メッシによる退団希望は、バルトメウ理事会に対する我慢の限界が訪れた結果です。
メッシはバルサが競争力を上げるためにネイマールが必要だと真剣に考えていた、というのは定説ですが、バルトメウたちは早々にアントワン・グリースマン獲得を決定するなど、ここ数年の補強策はことごとく失敗してきました。
その結果がバイエルン戦の2-8であり、この理事会ではタイトルを獲れるスカッドを作れないと移籍も考えていた矢先の、ルイス・スアレスに対する敬意を欠く戦力外通告。やはりこれが決定打ですよね。
メッシと理事会との関係は2020年に入って以降、急速に冷えていったと感じます。
1月以降は、理事会のクラブ運営に対してメッシが不満を感じる出来事がてんこ盛りです。
- ●ロッカールームの支持を得ていたエルネスト・バルベルデの、シーズン途中での敬意を欠く解任劇。
- ●強化技術部長エリック・アビダルがバルベルデ解任の際、多くの選手が監督に満足せず、ハードワークもしていなかった、内部でのコミュニケーションにも問題があったと語ったこと。
- ●アビダルが賭けたキケ・セティエン(と助手のエデル・サラビア)と合わないフィーリング。
- ●コロナウイルスの影響でクラブが選手たちに給与削減を求めた際、返事が遅いことを批判した理事がいたこと。
- ●バイエルンに大敗後、「構造的な変化が必要」とピケが語ったものの「クライシスはスポーツ面だけ」との無理のある見解を述べて居座っているバルトメウ会長。
- ●ロナルド・クーマン新監督を使っての、ルイス・スアレスへの敬意を欠いた戦力外通知のやり方。
2021年6月までとなっているメッシとの契約期間を延長することで、次の会長へと遺産を引き継ぐ、みたいなことを言っていたバルトメウ会長ですが、こういった摩擦の中で、それは困難だろうと考えるようになったことでしょう。
そしてコロナウイルスによってクラブの金庫は大きなダメージを負い、キャッシュが必要になったところでメッシ売却に目を付けたのではないか。
あとはスカッド改革を断行するクーマンを監督に選び、決定権を与え、親友スアレスを心ないやり方で裏門から出すことによって、メッシが動くように仕向ける・・・
移籍交渉は受け付けない構え
今のところ、FCバルセロナ(というかバルトメウ理事会)はメッシへのオファーに耳を貸す姿勢を見せてはいません。
自分たちはクラブの大事な財産であるメッシを手放したいはずがなく、メッシがどうしてもバルサを出たいのであれば、契約解除金である7億ユーロを支払うか、支払ってくれるクラブを見つけてくださいとの構えです。
しかし、これは今の構えがそうだというだけで、バルトメウバルサはいずれどこかのクラブと交渉し始めると予想します。
契約解除金を盾に引き留めたとして、2021年には無料で去ってしまうメッシですし、目的である“選手の強い意向で仕方なく放出”とのシナリオが出来上がれば、去りたい選手は去る方がお互い幸せだからです。
残念ながら、ここから話が急展開で好転し、リーダーメッシと新監督クーマンが手を取り合って2020/21シーズンなんて思い描けない。あのバイエルン戦が伝説メッシのバルサでのラストゲームになるわけです。。
コメント
ユウさん!
あきらめが早すぎまんがな!
そんなんぜっっったいイヤや!!
メッシが幸せに感じながらプレーすること。それが叶うなら退団もやむなしというか、退団した方が良いと思っています。(もちろん理事会総辞職が理想ですが、絶対無理なのは明白ですし)
今まで最高の夢を見せてくれてありがとう!
バルトメウがそうしたがってるという説を、否定しません。
悪夢のバルトメウ政権は、それだけバルサを私物化し、悪化させている。
バルベルデは、エンリケ時代にMSNを確立する為に植え付けたカウンター意識が終わったバルサに、更なるリトリート守備を植え付け、CLの3連続悪夢を呼んだ張本人であり、チームメイトの信頼を失ってたと思います。
そのバルベルデを辞めさせた経緯よりも、バルベルデをあそこまで続投させた事こそが、メッシを幻滅させた大きな要因の一つだと思ってます。
一年半遅かった。
大金を無駄遣いしてのグリーズマン獲得、ラキティッチを戦力外扱いしやる気を失わせた事、アルトゥール売却とピアニッチ獲得、久保のマドリへの譲渡、カンテラを破壊し久保ファティ時代の若きクラックを流出させた事、などなど…
全てバルトメウの悪行です。
さすがに責任を感じて辞めたアビダルを見ても未だ会長を辞めず、最後までバルサを破壊するバルトメウ。
意図的にやってるとしても、もう驚きません。
今のバルサを救うには、クレが動いてこの男を辞めさせるしかないと思います。
メッシ本人が、バルサとCLで対戦する可能性があるクラブへの移籍を望むとは思われへん!
ロサリオの地元チームかヴィッセルがありえるんちゃうんろか!!
それもイヤやけど!!!
バルサに残ってよ!
そういうことに少なからず私は罪悪感を覚えます。
残念ながら、メッシの判断は当然。悲しいけど…
お疲れ様です。うーん、メッシ売却説、50%50%くらいかな…。
実際には、お金払えずに残留すると、僕は思います。
例え、500億でもメッシを売却したら、100年間悪党の汚名を残すかと…。
ここまでやらかして居残るバルトメウのメンタルの強さは凄すぎる。
ここにも少なからずコロナが影響してるのかと思うと、やり場のない悔しさを感じます。